*16:42JST 兵機海運---23年3月期は2ケタ増収増益、海運事業及び港運・倉庫事業ともに売上高・利益が伸長
兵機海運<9362>は12日、2023年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比14.3%増の183.87億円、営業利益が同12.3%増の5.48億円、経常利益が同16.5%増の6.09億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同23.2%増の4.42億円となった。
海運事業における内航事業の売上高は前年同期比1.5%増の67.29億円、営業利益は同39.9%減の1.64億円となった。上半期の鋼材及び原材料スクラップの鉄鋼輸送は、前年同期比で28%増と好調に推移したが、下半期は荒天による停船やメーカーの出荷調整などで伸び悩み、通期では前年比4.5%減の輸送量となった。また、所属船の傭船料改定、燃料油価格の高止まり及び船舶維持管理コスト増、さらには乗組員の退職による社艀の不稼働などの影響もあり、取扱量が1,739千トン(前期比93.9%)と減少した。外航事業の売上高は同59.1%増の31.29億円、営業利益は同127.1%増の2.47億円となった。同社が極東ロシア向けとして定期的に海上輸送を請け負っていた主力国内貨物は、期初より輸出が取り止められ、配船計画の見直しを実施した。一方で、新たに受注した建機類の輸送が好調に推移した事に加えて、円安ドル高の為替相場において、ドル建て運賃の海上輸送契約が利益を押し上げた。しかし、第4四半期は建機類の輸送契約が終了した事により、再度配船計画の見直しを迫られた。
港運・倉庫事業における港運事業の売上高は前期比14.8%増の68.67億円、営業利益は同20.9%減の0.66億円となった。2020年半ばから続いていた、海外港湾労働者不足や海上コンテナ不足による海上輸送費の高騰は落ち着きを取り戻した。一方で、原材料供給不足による輸出入スケジュール遅延や昨年12月以降の中国ゼロコロナ政策見直し後の感染再拡大による中国発着貨物の取扱量減少など、不安定な状況下での営業活動となった。前期より堅調な小売り用食品輸入取り扱いを維持させつつ、倉庫部門など他のセグメントと一体となった営業活動を推進させ、新規貨物の獲得に努めた。倉庫事業の売上高は同10.4%増の16.60億円、営業利益は同211.3%増の0.70億円となった。兵庫埠頭物流センターでは、前期末に倉庫用地の一部を取得したことにより、原価の圧縮効果が見られた。また、前期に引き続き危険品貨物取扱いが順調に推移した。大阪物流センターでは、小規模ながら高単価の毒劇物取扱いが軌道に乗り始め、収益の改善が見られた。姫路地区倉庫においては、輸出鋼材貨物の取扱いが堅調に推移し、収益の底上げが出来た。一方で、倉庫事業全体として普通品貨物の作業や保管業務は、収益性が改善せず苦戦を強いられた。
2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比13.0%減の160.00億円、営業利益が同5.1%減の5.20億円、経常利益が同9.8%減の5.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同9.5%減の4.00億円を見込んでいる。
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海運事業における内航事業の売上高は前年同期比1.5%増の67.29億円、営業利益は同39.9%減の1.64億円となった。上半期の鋼材及び原材料スクラップの鉄鋼輸送は、前年同期比で28%増と好調に推移したが、下半期は荒天による停船やメーカーの出荷調整などで伸び悩み、通期では前年比4.5%減の輸送量となった。また、所属船の傭船料改定、燃料油価格の高止まり及び船舶維持管理コスト増、さらには乗組員の退職による社艀の不稼働などの影響もあり、取扱量が1,739千トン(前期比93.9%)と減少した。外航事業の売上高は同59.1%増の31.29億円、営業利益は同127.1%増の2.47億円となった。同社が極東ロシア向けとして定期的に海上輸送を請け負っていた主力国内貨物は、期初より輸出が取り止められ、配船計画の見直しを実施した。一方で、新たに受注した建機類の輸送が好調に推移した事に加えて、円安ドル高の為替相場において、ドル建て運賃の海上輸送契約が利益を押し上げた。しかし、第4四半期は建機類の輸送契約が終了した事により、再度配船計画の見直しを迫られた。
港運・倉庫事業における港運事業の売上高は前期比14.8%増の68.67億円、営業利益は同20.9%減の0.66億円となった。2020年半ばから続いていた、海外港湾労働者不足や海上コンテナ不足による海上輸送費の高騰は落ち着きを取り戻した。一方で、原材料供給不足による輸出入スケジュール遅延や昨年12月以降の中国ゼロコロナ政策見直し後の感染再拡大による中国発着貨物の取扱量減少など、不安定な状況下での営業活動となった。前期より堅調な小売り用食品輸入取り扱いを維持させつつ、倉庫部門など他のセグメントと一体となった営業活動を推進させ、新規貨物の獲得に努めた。倉庫事業の売上高は同10.4%増の16.60億円、営業利益は同211.3%増の0.70億円となった。兵庫埠頭物流センターでは、前期末に倉庫用地の一部を取得したことにより、原価の圧縮効果が見られた。また、前期に引き続き危険品貨物取扱いが順調に推移した。大阪物流センターでは、小規模ながら高単価の毒劇物取扱いが軌道に乗り始め、収益の改善が見られた。姫路地区倉庫においては、輸出鋼材貨物の取扱いが堅調に推移し、収益の底上げが出来た。一方で、倉庫事業全体として普通品貨物の作業や保管業務は、収益性が改善せず苦戦を強いられた。
2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比13.0%減の160.00億円、営業利益が同5.1%減の5.20億円、経常利益が同9.8%減の5.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同9.5%減の4.00億円を見込んでいる。
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