【IRアナリストレポート】カーブスホールディングス(7085)

著者:鈴木 行生
投稿:2023/05/08 10:51

~女性専用からオンライン・ハイブリッドやメンズへ新たなサービスを展開~

【ポイント】
・会員数の回復に向けたマーケティングが成果を上げている。今期は82.4万人(前期比+7万人)を目指している。来期には、コロナ禍前のピークの86万人を超えてこよう。2Qの業績は順調であった。マーケティング費用の効率化も進んでいる。

・従来のシニア層(65歳以上)に加えて、当社でいうヤング層(50~64歳)の増加がウエイトを高めている。スマホが使える世代なので、コミュニケーションの工夫も進もう。新型コロナが5月から5類になると、65歳以上のシニア層も再び活発に動いてこよう。

・オンラインの「おうちでカーブス」の会員は、2022年8月末で2.1万人であった。オンラインとリアルのダブル会員の方がニーズに合っていると判断し、既存会員のダブル会員化に力を入れ、3万人が切り替え、オンライン会員は全体で約5万人となった。

・メンズ・カーブスは、昨年3月に東北大学のキャンパス内に出店し、スマート・エイジングの共同研究も開始した。3月末で16店となった。今後も着実な出店が続こう。

・出退店も見直しが進み、純増に転じた。過去のピークは2020年8月期の2020店であったが、いずれ抜いてこよう。メンズ・カーブスも加わってくる。海外では、欧州でFC拡大に向けて準備を進めている。

・業績の回復は順調で、今期の営業利益計画37億円(前期比35%増)は十分達成できよう。来期も新規会員の獲得が成果を上げ、マーケティング費用の負担も正常化に向かうので、営業利益で47億円(同27%増)を予想する。

・店舗とリモートのハイブリッド型ビジネスモデルに、メンズを加えて、国内の会員数を中長期的に100万人以上に拡大することができよう。会員向けのプロテインの販売も好調である。売上高営業利益率をコロナ前の水準(18~19%)に戻す方針で、早晩視野に入ってこよう。パイはかなり大きくなるので、成長は十分期待できる。会員数と業績の回復ピッチに注目したい。

目次
1.特色 女性専用フィットネスがキャッシュカウ
2.強み 米国カーブス総本部の買収後、スピンオフで分離独立
3.中期経営方針 オンラインサービスを強化し、ハイブリットなビジネスモデルへ
4.当面の業績 会員数が本格回復の局面へ
5.企業評価 新たな会員の獲得に向けて

カーブスホールディングス <7085>
企業レーティング
株価
(2023年5月2日)
794円
時価総額 745億円
(93.857百万株)
PBR 5.73倍
ROE 18.4%
PER 31.1倍
配当利回り 1.3%
総資産 36785百万円
純資産 12746百万円
自己資本比率 34.6%
BPS 138.5円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2018.8 27937 5095 5293 3488 37.4 32.0
2019.8 28036 5436 5242 3706 39.5 31.8
2020.8 25082 1167 1165 764 8.7 5.0
2021.8 24681 1622 1716 1129 12.0 5.0
2022.8 27509 2742 3311 2247 24.2 7.0
2023.8(予) 30000 3700 3600 2350 25.5 10.0
2024.8(予) 33000 4700 4700 3100 33.7 13.0

(2023.2ベース)

(注)ROE、PER、配当利回りは直近予想ベース。2020年2月末にコシダカHDよりスピンオフし、3月2日に上場。2019.8期以前のEPS、配当は修正ベース。2020.8期の配当は、上場記念配2.0円を含む。(予)はアナリスト予想。

企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/ka-busu202305.pdf

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配信元: みんかぶ株式コラム

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