◆ 「早期の米利上げ停止」再燃 - 一時“132円ライン”へ下落
コアが“高止まり”したこともあり、前日の米CPIでは「早期の米利上げ停止」との思惑は限定的でした。
しかし昨日の米PPIは“さらに輪をかけて低下(前月比:20年4月以来/前年比:21年1月以来)”を示したことで、「早期の米利上げ停止」との思惑が再燃しました。
さらに新規失業保険申請件数が“3週間ぶりに増加(23.9万件)”したことから、「雇用情勢悪化」も同時進行していることが示されました。
こうして「早期の米利上げ停止」の再燃のみならず、「すでに利上げ停止(5月利上げは見送り)」との思惑にまで発展する場面となりました。
逃避資金の流出から米10年債利回りは“上昇(3.36%→3.45%)”したものの、米株式も“上昇(NYダウは一時400ドル超高)”しており、そんな中でドル円は“132.025円”へと押し下げられていきました。
もっとも植田日銀新総裁就任で期待された「早期の日銀金融政策変更」は、大きく後退しているのが実状といえます。
このため拙速的に“円買い”を促す状況にはなっておらず、緩やかに下値を削って、昨日の取引を終えています。
◆ ただ“ここからの下値模索”は容易ではない…?
前記“逃避資金の流出”が背景にあると見られますので、“利回り低下→ドル売り”となる芽は残ることになります。
しかし対主要通貨に対してドルは、すでに“2日連続”で“最弱通貨”となっているだけに、どこまで“さらなるドル売り”につながるかは微妙といわざるを得ないのが実状といえます。
さらにこちらも前記「日銀政策変更」との思惑は大きく後退していますので、拙速的な“円買い”は抑制されやすくなっているという事実もあります。
本日は米小売売上高&ミシガン大学消費者態度指数が予定されていますが、“弱めの内容”はすでに織り込まれた可能性を踏まえれば、“さらなる下値追い”は容易ではない…?
筆者想定よりも“下値模索”が進行した格好ではありますが、“下値の堅さ”は相変わらず、場合によっては“(週末の)巻き戻し”を想定しながら、神経質なマーケットと対峙したいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。
134.749(3/8~3/24の61.8%戻し)
134.666(ピボットハイブレイクアウト)
134.567(日足・一目均衡表先行スパン上限)
134.029(4/12高値、大台、ピボット2ndレジスタンス)
133.842(+2σ)
133.774(週足・一目均衡表転換線)
133.556(4/12~4/13の76.4%戻し)
上値5:133.391(4/13高値、50日移動平均線)
上値4:133.263(4/12~4/13の61.8%戻し、日足・一目均衡表基準線、ピボット1stレジスタンス)
上値3:133.135(100日移動平均線)
上値2:133.027(4/12~4/13の50%戻し、+1σ、大台)
上値1:132.791(4/12~4/13の38.2%戻し、20週移動平均線)
前営業日終値:132.571(日足・一目均衡表先行スパン下限)
下値1:132.320(日足・一目均衡表転換線)
下値2:132.240(週足・一目均衡表先行スパン下限)
下値3:132.130(20日移動平均線)
下値4:132.025(4/13安値、大台)
下値5:131.917(4/5~4/12の61.8%押し、ピボット1stサポート)
131.826(4/10安値)
131.470(4/7安値)
131.254(-1σ、ピボット2ndサポート)
131.000(大台)
130.787(4/6安値)
130.611(4/5安値、ピボットローブレイクアウト)
130.407(3/28安値、-2σ)
《10:45》
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