尿素サイクル異常症治療薬 グリセロールフェニル酪酸 国内第III相臨床試験開始のお知らせ

配信元:PR TIMES
投稿:2023/04/13 19:47
シミックホールディングス株式会社のグループ各社である株式会社オーファンパシフィック(本社:東京都港区、代表取締役 社長 原 愛、以下オーファンパシフィック) は、尿素サイクル異常症(Urea Cycle Disorders: 以下、UCD)治療薬 グリセロールフェニル酪酸(開発コード HPN-100、海外販売名: Ravicti(R)、以下「本剤」)の国内第III相臨床試験において、最初の患者への投与を開始しましたので、お知らせいたします。


UCDによって引き起こされる血中アンモニア値の上昇を管理するために、現在、日本国内では、ブフェニール(R) の錠剤と顆粒剤が使用されておりますが、海外では本剤も広く使用されています。
本剤は、無味無臭の服用しやすい経口液剤で、特に、乳児、小児の患者さんにとって利便性の高い製剤であるため、日本でも本剤を使用できるようにすることが望まれてきました。

オーファンパシフィックは、2022年5月2日にImmedica Pharma AB(本社:スウェーデン ストックホルム、CEO Anders Edvell、以下 Immedica社)より、本剤の日本国内での開発・製造販売に関する権利を取得しました。

今回実施する試験は、国内の小児及び成人のUCD患者15例を登録する予定であり、本剤投与後の血中アンモニア濃度のコントロール効果をブフェニール(R)投与後と比較し評価することを主たる目的とし、また、小児及び成人のUCD患者における本剤投与後のPK及び安全性をブフェニール(R)投与後と比較し評価します。

本試験(jRCT2071220110)の詳細は、以下をご参照ください。
臨床研究等提出・公開システム https://jrct.niph.go.jp/search

オーファンパシフィックは、難病UCDと闘う患者さんとご家族のために、本剤を一日も早くお届けできるよう努めてまいります。


尿素サイクル異常症(UCD)について

尿素サイクルは主に肝臓において、生体内で発生する有毒なアンモニア(NH3)を無毒な尿素に変える代謝経路です。尿素サイクル異常症は尿素サイクルに関与する酵素等に先天的な異常があり、高アンモニア血症などを呈する一連の疾患群です。 嘔吐、哺乳力低下、多呼吸、痙攣、意識障害、行動異常、発達障害などがみられ、時には命にかかわるような重篤な状態になることもあります。多くは乳幼児期に発症しますが、なかには成人になって初めて診断されることもあります。8,000~44,000人に1人の頻度で発症し、指定難病の1つになっています。

[参考] 難病情報センター 尿素サイクル異常症(指定難病 251)
https://www.nanbyou.or.jp/entry/4732


株式会社オーファンパシフィックについて

オーファンパシフィックは、希少疾病治療薬の開発・製造販売を通じて希少疾病の患者さんに新たな治療薬を提供する日本の製薬企業です。「希少疾病を持つ患者さんとご家族に笑顔と幸せを届けます」を私たちの使命とし、“Leave No One Behind (誰一人取り残さない)”という決意で、患者数が非常に少ない希少疾病の治療薬の開発・ 提供にも積極的に取り組んでいます。オーファンパシフィックは、日本のCRO(医薬品開発受託機関)のパイオニア、かつリーディングカンパニーであるシミックホールディングスの100%子会社であり、シミックグループの医薬品開発・製造・販売の経験とノウハウを最大限に活用し、 1 人でも多くの希少疾病の患者さんが治療薬にアクセスできるようにすることを目指しています。
配信元: PR TIMES

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