“レンジ内”、ただし“上を下へ”を前提に…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2023/03/29 11:02

◆ “巻き戻し”継続も、“方向感定まらず”は続く…


「金融システムへの懸念」への緩みは続いており、リスク回避時に発生したフローは昨日も“巻き戻し”を迫られました。
一方で米国債利回りは上昇しており、嫌気して米株式は“下落(NYダウは△37ドル)”してます。
このため“リスク選好姿勢”が加速することもなく、上値を押さえられているのが実状といえます。
このためドル円は“131円ライン”を中心とした揺れ動きに徹しており、一時は“130.407円”へと再び値を落とす場面も見られています。

◆ 本日はさらに錯乱要因が…?


本日は「スポット取引の月内(日本は年度内)最終応当日」となっていますので、期末・年度末を控えたフローが錯乱要因となる可能性が指摘されるところです。
ただ「金融システムへの懸念(リスク回避とその巻き戻し)」「米利上げ継続or打ち止め」への思惑で揺れ動いているだけに、“方向感定まらず”からの脱却は程遠い…?

◆ “やや上方向”が先行しやすいとは見るが…!?


“132円”付近には「実需/利益確定売り」が待ち構えているとされていますので、拙速的な“上値追い”は手控えられると見るのが自然です。
一方で“131円割れ”からは「実需/押し目買い」がズラッと並んでいると聞き及びますので、“下値追い”に関しても限定されやすいと見るのが妥当ということになります。
そうした中で「月末・期末・年度末」を迎えることを踏まえれば、“方向感定まらず”の中で、“上を下へと揺れ動く(乱高下)”と見るべきなのかもしれません。
もっとも直近の動きを鑑みれば、“やや上方向(巻き戻し)”が先行しやすいと個人的には考えますが…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

134.015(100日移動平均線、大台)
133.822(3/16高値、日足・一目均衡表基準線、3/8~3/24の50%戻し)
133.718(3/17高値)
133.571(20日移動平均線)
133.429(20週移動平均線)
132.997(3/22高値、週足・一目均衡表転換線、大台)
132.799(3/8~3/24の38.2%戻し、50日移動平均線)
132.703(日足・一目均衡表先行スパン上限、ピボットハイブレイクアウト)
132.102(ピボット2ndレジスタンス)
上値5:131.954(日足・一目均衡表先行スパン下限、大台)
上値4:131.758(3/27高値、日足・一目均衡表転換線、3/22~3/24の61.8%戻し水準)
上値3:131.549(3/28高値、ピボット1stレジスタンス)
上値2:131.360(-1σ)
上値1:131.000(大台)
前営業日終値:130.924
下値1:130.766(3/28安値後の61.8%押し)
下値2:130.579(3/28安値後の押し目、3/28安値後の76.4%押し)
下値3:130.407(3/28安値、3/24~3/27の61.8%押し水準、ピボット1stサポート)
下値4:130.000(大台)
下値5:129.818(ピボット2ndサポート)
129.641(3/24安値)
129.229(ピボットローブレイクアウト)
129.039(週足・一目均衡表先行スパン下限、-2σ、大台)
128.334(2/3安値)
128.180(月足・一目均衡表基準線)
128.083(2/2安値)

《10:45》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想