いよいよ大一番…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2023/03/10 10:59

◆ “ポジション調整”優勢… - 一時“136円割れ”


注目の米雇用統計を翌日に控える中、昨日は“ポジション調整”が目立ちました。

特に雇用関連の一つ・新規失業保険申請件数が“前週比+2.1万件(21.1万件)”となったことが、「米利上げ長期化」への思惑を幾分だが後退させました。
このため前日には“137.907円”へと駆け上がったドル円でしたが、昨日NYタイム終盤には“135.930円”へと値を落としています。
もっとも“136円割れ”では買い拾う動きが目立っているなど、まだ“崩れた(頭打ち→反落)”とはいい難いのが実状でもあります。

◆ 「日銀会合」にも警戒しつつ、やはり本命は「米雇用統計」…!?


こうした中、本日は「(黒田総裁最後の)日銀金融政策決定会合」、そして注目の「米雇用統計」が予定されています。

前者に関しては、国内勢の見方は“据え置き”でほぼ固まっています。
ただ海外勢の一部には「(昨年12月に続く)二匹目のドジョウ」を期待する声が上がっており、思惑的な“円買い”が仕込まれているとの声も実しやかに囁かれています。
このため仮に“据え置き”となっても、“ポジション調整(円売り戻し)”が先行する可能性には注意しておく必要があります。
一方で後者に関しては「前月が異常値(季節調整の影響)」と「インフレ高騰下における雇用ひっ迫」で見方が割れていますので、どちらの結果になっても“大きく振れる”可能性は十分…。

◆ 個人的には“上方向(ドル買い)”と見るが…?


個人的には仮に「非農業部門雇用者数(NFP)」が低下したとても、「平均時給」が下がらない限り、“ドル買い”は変わらないと考えますが、後は“結果次第”…。
予断を持つことなく、どちらに振れてもついていける臨機応変さを持ちながら、神経質なマーケットと対峙したいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※米雇用統計が予定されていますので、さらに値幅を拡大しております。

138.319(+2σ)
138.180(22/12/15高値)
138.000(大台)
137.907(3/8高値、ピボット2ndレジスタンス)
137.497(200日移動平均線)
137.349(3/9高値)
137.152(3/8~3/9の61.8%戻し)
上値5:137.000(大台、ピボット1stレジスタンス)
上値4:136.919(3/8~3/9の50%戻し)
上値3:136.735(+1σ、3/8~3/9の38.2%戻し)
上値2:136.577(日足・一目均衡表転換線)
上値1:136.397(3/8~3/9の23.6%戻し)
前営業日終値:136.111
下値1:136.006(100日移動平均線、大台)
下値2:135.930(3/9安値、2/24~3/8の50%押し水準)
下値3:135.539(3/7安値、2/24~3/8の61.8%押し、ピボット1stサポート)
下値4:135.370(3/6安値、20日/20週/50週移動平均線)
下値5:135.246(3/1安値)
135.000(大台、ピボット2ndサポート)
134.814(2/10~3/8の38.2%押し、週足・一目均衡表先行スパン上限)
134.159(ピボットローブレイクアウト)
134.047(2/24安値、大台)
133.915(2/17-20安値、2/10~3/8の50%押し)

《10:40》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想