引き続き200日MAを意識する動きとなりそう
【注目ポイント】「135.940円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートでの下値サポートなら、「139.530円」付近までの上昇も
【シナリオ②】同レート割れなら、「134.000円」付近までの下押しとなりそう
米ドル/円の上昇モメンタム強化のトリガーと想定する「200日MA(移動平均線、≒137.100円)超え成否」ですが、本稿執筆(3日午前8時)時点では「(200日MA付近での)上値抑制」→「横這い基調継続」の動きとなっています。
上図にあるその他メルクマールを順に見てみると、1) 21日MAが右肩上がりになっていること、2) 遅行スパンがローソク足の上方で推移していること、3) ローソク足の下方に青色雲(=サポート帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIの乖離が拡大し、ADXが右肩上がり推移になっている(上図赤色点線丸印)になっていることから、現在の米ドル/円・日足チャートは上昇トレンド継続を示すチャート形状であると判断します。
他方、BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが21日MAに向かって収縮する“スクイーズ”となっていることから、足もとでは「上昇トレンド一服」、あるいは「トレンド変化の兆し」と捉えることも可能です。
これらを踏まえた上で、喫緊の注目ポイントは・・・BB・+1σラインをメドとする「135.940円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「135.940円」で下値サポートされた場合は、「上昇バンドウォークの継続」→「もう一段の上値追い」となる可能性も。当該ケースでは、「200日MA(≒137.280円)超え」や「BB・+2σライン(≒137.890円)超え」、また「-DI>+DIのさらなる乖離拡大」なども伴いながら、直近高安レート(高値:151.899円[22/10/21]、安値:128.815円[23/1/16])を結ぶFR(フィボナッチ・リトレースメント)・50.0%水準、いわゆる“半値戻し”をメドとする「139.530円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇もあり得そうです。
[シナリオ②]
一方で、「135.940円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「上昇バンドウォーク崩れ」→「一旦の下押し」となりそうです。当該ケースでは、「SARの売りサインへの転換」や「スクイーズの進展」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、約1年間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「134.000円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下押しとなりそうです。ただし、現在では青色雲が厚い形状(=強い下値サポート帯)となっていることから、下値余地は限定的でしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、米ドル/円は引き続き200日MA突破を模索しつつ、下値メド:21日MA、上値メド:FR・50.0%(半値戻し)水準をメドとする「134.000~139.530円」を“主戦場”(コアレンジ)とする相場付きとなりそうです。
足もとでは、日本時間本日24時に予定されている米2月ISM非製造業景況指数の結果が米ドル/円の相場動意となりそうです。
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