米1月雇用統計が相場動意となるか
【注目ポイント】「127.000円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「132.550円」付近までの上昇も想定
【シナリオ②】同レート割れなら、「125.000円」割れとなる可能性も
【注目材料】米1月雇用統計、米1月ISM非製造業景況指数
今週、多くの市場参加者の耳目が集まった米FOMCやパウエルFRB議長会見というビッグイベントも消化し、「次の相場動意待ち」となっている米ドル/円。
上図の各メルクマールを見てみると、1) 21日MA(移動平均線)が右肩下がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の下方で推移していること、3) ローソク足の上方に赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)、パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)および200日MAがあること、そして4) DMI(方向性指数)では僅かながら+DI>-DIとなる中、ADXが低位置での推移(上図赤色点線丸印)となっていることから、現在の米ドル/円・日足チャートは緩やかな下降トレンド継続を示唆するチャート形状であると判断します。
足もとにおける注目ポイントは・・・下値支持線として機能するBB(ボリンジャーバンド)・-2σラインをメドとする「127.000円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「127.000円」で下値サポートされた場合は、「下値固め」→「小反発フロー」となりそうです。当該ケースでは、「(約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す)21日MA(≒130.000円)超え」や「SARの買いサインへの転換」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、BB・+2σラインをメドとする「132.550円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇も想定すべきでしょう。ただし、現状では分厚い赤色雲(=強い上値抵抗帯)となっていることから、上値余地は限定的でしょう。
[シナリオ②]
一方で、「127.000円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「下値支持線割れ」→「さらなる下値切り下げ」となる可能性も。当該ケースでは、「下降バンドウォークの継続」や「BB・±2σラインの拡張である“エクスパンション”の示現」、また「-DI>+DIへの変化、乖離拡大」なども伴いながら、心理的節目である「125.000円」(上図Ⓑ水色線)割れとなる可能性も視野に入れるべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、BB・-2σラインをメドとする「127.000円」は今後の米ドル/円にとって重要な“分水嶺(ぶんすいれい)”と言えるでしょう。特に、上記[シナリオ②]ケースが示現した場合は、米ドル/円の下降モメンタムが強まるトリガーとなり得るため、注意が必要でしょう。
足もとでは、日本時間本日(3日)22時30分に発表される米1月雇用統計および同24時に発表される米1月ISM非製造業景況指数の結果が米ドル/円の相場動意となりそうです。
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