◆ さらに上伸 - “147円手前”へ
24年ぶりに“146円台”へと上昇したドル円は、その後も“じわりじわり”と上値模索を続けました。
実際に「ドル売り介入」が入っていないこともあり、NYタイム中盤には“146.978円”へと上値を伸ばしています。
それでも“大きなストップロス”が絡んだようには見えませんので、「ドル売り介入」を意識した“おっかなびっくり”は継続していると見るのが自然です。
◆ ただしポンドは反転 - 昨日は“最弱通貨→最強通貨”
一方で前日に目立ったのが“ポンド売り→最弱通貨”でしたが、昨日はそれが“反転(ポンド買い→最強通貨)”しています。
このため対円では“ドル買い”が進行したものの、対ポンド・対ユーロでは“ドル売り”が進行しています。
こうして“仕掛け的な動き”は継続したものの、“上値の重さ”も意識されており、“147円ライン”を突破するには至りませんでした。
◆ 米CPI次第では、さらに上値を伸ばす可能性が…?
こうした中で行われるのが、注目の米CPIです。
前年比は“3ヶ月連続の鈍化(+8.3%→+8.1%)”が見込まれていますので、6月時に発生した「米インフレ・ピークアウト」が蒸し返される可能性はゼロとはいえません。
ただ変動の大きいエネルギー等を除くコアが“2ヶ月連続拡大(+6.3%→+6.5%)”と見られるだけに、「米大幅利上げ継続」がさらに後押し要因となる可能性は否めないところです。
そうなると“147.660円(98/8/11高値)”を上回り、“1990年以来の高値更新”といった展開も想定されますが、それを政府・日銀は放置するか…?
◆ それでも「ドル売り介入ありき」で考えたいところ…
「日米金利格差」は如何ともしがたく、想定したように“仕掛け的な動き”も継続しやすいと見られます。
このため基本的には“下値は堅い”が先行すると見ますが、しかし“おっかなびっくり”しながらという状況が迫力に欠くのも事実です。
昨日のG7では『為替の激しい変動に懸念』に留まりましたが、新興国も参加するG20はどうなるかわからないところがあります。
引き続き「ドル売り介入ありき」と考えながら、戦略を組み立てたいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しております。
149.000(大台)
148.655(ピボットハイブレイクアウト)
148.250(90/8/17高値)
148.000(大台)
上値5:147.800(90/8/20高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:147.660(98/8/11高値)
上値3:147.400(98/8/12高値、ピボット1stレジスタンス)
上値2:147.150(98/8/13高値)
上値1:147.000(大台、10/12高値)
前営業日終値:146.917(+2σ)
下値1:146.612(10/12安値後の23.6%押し)
下値2:146.386(10/12安値後の38.2%押し)
下値3:146.203(10/12安値後の50%押し)
下値4:146.020(10/12安値後の61.8%押し、大台、ピボット1stサポート)
下値5:145.794(10/12安値後の76.4%押し)
145.690(10/12安値、10/5~10/12の38.2%押し、+1σ)
145.428(10/11安値)
145.241(10/10安値、日足・一目均衡表転換線、10/5~10/12の50%押し、ピボット2ndサポート)
145.000(大台)
144.843(10/5~10/12の61.8%押し、ピボットローブレイクアウト)
《10:40》
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