◆ 逆に「米利上げペース継続」への思惑が… - “145円後半”へ
注目の米雇用統計は、「米利上げペース継続」の思惑を台頭させるには十分な結果でした。
非農業部門雇用者数は“2ヶ月連続鈍化(+26.3万人)”を示したものの、失業率は“半世紀ぶり水準に低下(3.5%)”したからです。
こうなるとJOLT求人件数で示された“減少傾向(△110万件)”があっても、インフレ抑制を優先する米金融当局は「大幅利上げ継続」との思惑が台頭するのは自然な流れです。
このため米10年債利回りは“3.91%”に一時迫る動きを見せる中、全般的に“金利選好→ドル買い”は続いています。
◆ ただしここからは「介入警戒感」があり、そして「米CPI」も…?
一方で24年ぶりに実施された“ドル売り介入水準(145.90円)”が接近しつつあるだけに、警戒感を伴いながらの上値模索ということになります。
明確に突破できれば、ストップロスを絡めたさらなる上値追いが想定されるものの、今週最大の注目である「米CPI(13日)」を控えたスケジュール感でもあります。
前年比は“3ヶ月連続の鈍化(+8.3%→+8.1%)”が見込まれていますので、6月時に発生した「米インフレ・ピークアウト」が蒸し返される可能性はゼロではありません。
一方で変動の大きいエネルギー等を除くコアは“2ヶ月連続拡大(+6.3%→+6.5%)”が見込まれていますので、「米大幅利上げ継続」の可能性は残ります。
この相反する見方が想定される中、結果を見るまでは投機筋も“仕掛けづらい”と見るのが自然な状況でもあります。
「日米金利格差拡大」を背景にした動きに大きな変化はないと見ますが、おっかなびっくりしながらの上値追いともなれば…。
やはりここからは“上値の重さ”が目立つと考えたいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しております。
147.150(98/8/13高値)
146.960(98/8/17高値、大台)
上値5:146.450(98/8/18高値、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:146.138(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:146.000(大台、+2σ)
上値2:145.901(9/22高値《年初来高値》、ピボット1stレジスタンス)
上値1:145.794(10/10高値)
前営業日終値:145.719
下値1:145.375(ピボット1stサポート)
下値2:145.241(10/10安値)
下値3:145.153(+1σ)
下値4:145.000(大台、ピボット2ndサポート)
下値5:144.927(10/5~10/10の38.2%押し)
144.822(ピボットローブレイクアウト)
144.659(10/5~10/10の50%押し、日足・一目均衡表転換線)
144.482(10/7安値)
144.374(10/6安値、10/5~10/10の61.8%押し)
《10:35》
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