◆ ようやく“上値の重さ”が露呈… - 138円割れ
「米大幅利上げ観測」が、先週末はさらに緩みました。
ミシガン大学発表の「1年先インフレ期待」が、“前月より鈍化(+5.2%)”を示しました。
また前日に続いて、ブラード・セントルイス連銀総裁/ボスティック・アトランタ連銀総裁は『7月1.00%利上げを疑問視』との発言も行いました。
このため“90%近く”まで織り込まれていた「米7月1.00%利上げ観測」は、“30%程度”へと急低下しています。
こうして“ドル買い”はさらに巻き戻される格好となり、ユーロドルが“1.02ドル”へと急反発を見せる中、ドル円は“138円割れ(安値は137.892円)”へと続落しています。
もっとも「リスク回避資金の流出」を背景に、米10年債利回りは“3.01%”へと上昇する場面が見られました。
また『アップル、来年度の雇用・支出を抑制する方針』との報で、NYダウは“急反落(+350ドル超→△300ドル超)”する場面を見せています。
このため“金利選好→ドル買い”と“リスク回避→ドル買い+円買い”が並立する格好となり、方向感の定まらないまま“138円前半”へと押し戻されて、先週末の取引を終えています。
◆ ただし“ポジション調整以上のドル売り”は進行しない…?
前のめり的に進行してきた「米7月1.00%利上げ観測」の後退は、もう一段の“巻き戻し”につながってもおかしくないところです。
特に流入してきた資金が逆流(流出)する展開を踏まえれば、“上値の重さ”が先行する可能性は否めないところです。
ただし今週注目されるイベントといえば、やはり「ECB理事会」と「日銀金融政策決定会合」になります。
その後者が「大規模緩和の継続」を明言している以上、少なくともドル円に関しては“ポジション調整以上のドル売り”は進行しない…?
基本的には“上値の重さ”を想定し、“もう一段の反落(ポジション調整)”を期待しますが、“下値は浅い”という点も認識しておきたいところです。
そうなると“戻り売り”ではなく、“押し目買い”で対峙するのがまだ無難…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:139.123(7/15高値、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:139.000(大台)
上値3:138.854(+2σ、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:138.564(7/18高値)
上値1:138.497(ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:138.127
下値1:138.000(大台)
下値2:137.892(7/18安値、7/12~7/14の50%押し水準、ピボット1stサポート)
下値3:137.628(7/1~7/14の38.2%押し、7/12~7/14の61.8%押し、+1σ)
下値4:137.522(ピボット2ndサポート)
下値5:137.323(7/14安値、日足・一目均衡表転換線)
《10:35》
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