相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2022/03/18 17:38

<3865> 北越コーポレーション

四季報より 業種:パルプ・紙。

【特色】業界5位、印刷・情報用紙と白板紙中心。新潟工場は競争力大。持分会社の大王製紙とは距離

【増益幅拡大】国内は印刷・情報用紙が一定持ち直し。白板紙戻り傾向。北米パルプが市況高騰で上期中心に大きく貢献。下期に原燃料価格上昇でも前号比営業増益幅が拡大。不動産売却特益。特配10円加わる。23年3月期は牽引役のパルプ価格が一服。

【物言う】大株主香港ファンドが持分の大王製紙株売却とバイオマス発電参入を提案。22年6月に新潟工場の抄紙機1台停機。

2022年2月10日発表。2022年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+958.2%の180.00億円、経常利益+156.3%の250.00億円と増収・増益の見通し。

2017年6月20日の927円を高値とする下降トレンド(A)を形成し、この中で2018年12月25日に478円まで下げて2019年3月26日に674円まで反発し、8月15日に488円まで押し目を入れて、11月11日に594円の戻り高値をつけたところで、コロナ相場となり急落となって2020年3月19日に320円で底打ちとなりました。その後、自律反発してもみあったあと12月1日の348円を2点底に上昇トレンド(B)を形成し、約1年上昇を続け11月16日に874円の年初来高値をつけ調整入りとなっています。

2020年3月19日の320円で底打ちとなり、12月1日の348円を2点底とする上昇トレンド(B)の中で、2021年11月16日に874円の高値をつけ調整入りとなって今年の3月9日に680円まで下げて反発しています、12月1日の348円から11月16日の874円までの上昇幅の1/3押し(700円)を少し切ったところから反発しています。全体相場の下げを考えると1/2押しの612円から700円の間をさぐる展開も考えられます。
 

 

<1969> 高砂熱学工業

四季報より 業種:建設業。

【特色】空調工事の最大手。環境ソリューション企業を志向。中国やタイ、ベトナムなどアジア展開強化

【復 調】9月末繰越高2630億円(前年同期比9%増)。産業空調は上期工事遅延・海外採算悪化。だが下期に半導体など大型案件で巻き返す。資機材高等吸収し営業益復調。23年3月期は大型産業案件が寄与。

【オフサイト】プレハブ化工法拡大、施工プロセス改革推進。22年4月首都圏対象に生産拠点・本部を本格稼働。産業設備とリニューアル工事を選別受注、安定利益確保。

2022年2月10日発表。2022年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+12.2%の138.00億円、経常利益+7.9%の150.00億円の増収・増益の見通し。

2018年7月30日に2229円の高値をつけて下降トレンド(A)を形成し、この中で2018年12月25日に1605円の安値をつけ反発してもみあったあと2019年8月15日に1530円まで下げて、11月5日に2024円の戻り高値をつけて、三角保ち合いのあと、コロナ相場となり急落となって2020年3月17日に1400円でいったん底打ちとなり、6月15日に1869円まで戻したあと再急落となって8月7日に1370円で底打ちとなりました。ここでもみあったあと10月30日に1375円まで下げ2点底となって上昇トレンド(B)へ移行しました。この上昇トレンド(B)は約1年続き、2021年9月14日に2266円の高値をつけ、いったん調整入りとなっています。12月2日に1840円まで下げて今年の2月17日に2040円まで反発し、再下落となって3月8日に1743円まで下げて下値模索中となっています。下げを確認したところから、まずリバウンド狙いとなります。
 

 

<4548> 生化学工業

四季報より 業種:医薬品。

特色】複合糖質で独自性。開発は関節疾患関連に特化。2種のヒアルロン酸製剤は科研と参天が販売

【独自増額】国内は主力関節症薬『アルツ』の市場回復想定超す。海外では米国『ジェルワン』急回復、検査試薬も伸びる。期初のロイヤルティも収益底上げ増益幅拡大。税平常化。23年3月期は米国拡大続くが薬価改定の国内苦戦、ロイヤルティも減。

【追加治験】腰椎椎間板ヘルニア薬候補はWeb広告活用等で被験者募集加速。情報提供活動強化し『アルツ』シェア拡大企図。

2022年2月8日発表。2022年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+197.4%の45.50億円、経常利益+53.8%の46.50億円の増収・増益の見通し。

2018年2月23日の2236円を高値とする下降トレンド(A)を形成。この中で12月25日の1099円、2019年4月18日の1142円、8月28日の1073円と3点底をつけ、11月8日に1311円の戻り高値をつけたところで、その後のコロナ相場となって急落し、2020年3月13日の848円で底打ちとなりました。ここを安値に876~1200円のボックス相場(B)の中の動きとなり、2021年5月25日に1201円の高値をつけて、6月8日に1049円まで押し目を入れて、ゆるやかな上昇トレンド(C)を形成していましたが、9月14日の1162円を高値に下放れとなり、今年の3月8日に863円まで下げて、レンジの下限となって反発しかかっています。

2020年3月13日の848円の底打ち後、876~1200円のレンジの中で、1000円を下値にもみあっていましたが、ゆるやかな上昇トレンド(C)のあとに下放れとなっています。しかし、この銘柄は前期の本決算発表前に上方修正しており反発が期待されます。
 

 

<7513> コジマ

四季報より 業種:小売業。

【特色】郊外型の家電量販中堅。12年ビックカメラ傘下入り、商品構成や売り場を改革。利益は下期偏重

【反動減】収益認識基準適用で売上目減り。新店6、退店2~3(前期は純減3)。郊外店で恩恵大きかった巣ごもり特需が終息し、需要先食いの反動。粗利率高い白物家電等の販売に注力だが及ばず。慎重な会社計画は超過ながら営業益後退。10円に減配。

【抜 擢】10月開業した千葉・八千代店で29歳の若手が店長に。今後は20代の店長抜擢増やし、若手のモチベーションを高める。

2022年1月11日発表。2022年8月期本決算予想は、前期比で営業利益-43.6%の50.00億円、経常利益-45.9%の50.00億円と7期ぶりの減収・減益の見通し。

2016年9月21日の213円を安値とする、短期上昇トレンド(A)の中で、2018年2月25日の688円、4月15日の665円と2点天井をつけ、短期の下降トレンド(B)へ転換しました。この中で2019年9月3日に416円まで下げて1月14日に570円の高値をつけたところで、コロナ相場に入り急落相場となって、これにつれ安し4月3日の304円で底打ちとなって、上昇トレンド(C)へ転換しました。この上昇トレンド(C)の中で、もみあいを入れて上昇を続け、2021年4月20日には946円の前年来高値更新をなりました。その後、調整が続き4月3日の304円の安値から4月20日の946円の高値までの上昇幅の2/3押し(518円)水準でもみあって上放れとなりかかっています。
 

 

<9306> 東陽倉庫

四季報より 業種:倉庫・運輸関連業。

【特色】中部圏地盤の有力倉庫。工業品から食品まで取り扱い多彩。不動産事業、国際物流も手がける

【小幅反落】主柱の倉庫は保管残高が高水準。住宅関連商材取り扱いが引き続き好調。増配。23年3月期は中古車輸出等の国際物流堅調も、保管料が減少傾向。営業利益小幅反落。営業外の助成金収入見込まず。

【汎用性】22年6月着工、4300坪の小牧自社倉庫は汎用性重視。既存貨物再編成や新規需要にも対応。成田空港営業拠点は協力会社と連携。小口航空便にも柔軟対応。

2022年2月8日発表。2022年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+23.0%の13.00億円、経常利益+14.4%の20.00億円の増収・増益の見通し。

2016年7月11日の209円を安値とする上昇トレンド(A)の中で、2018年2月27日に387円の高値をつけ、その後は上値を390円とし、下値は209円とする上向きの下値ライン(B)の中での中長期の動きが継続しています。

2020年以降は、業績は好調で下値を300円とし、上値を390円とするレンジでの動きとなっており、300円水準まで下げると10~20%の上昇を狙うのにリスクは少ないと思われます。


 

配信元: みんかぶ株式コラム

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