■会社概要
6. ティアンドエス<4055>の強み
同社の強みは主に以下の3つに集約することができる。
(1) 盤石な大手顧客基盤
(2) 品質管理力
(3) 高付加価値ビジネスの創造力
これらの強みが相互に作用し合って相乗効果を生んでいると弊社は考えている。強固な大手顧客基盤(東芝グループ、日立グループ、キオクシアグループ)と長年にわたって構築してきた信頼関係と卓越した業界特化型の専門性により、優良価格で案件を受注することが可能になっていると言えるだろう。長年の付き合いがあるからこそ顧客は優良価格で案件を発注してくれるのである。
また、新規案件の際も既存顧客からの口コミによる直接依頼が多いため、競合他社との入札になることがほとんどないと言う。これにより、価格競争によって利幅を減らすという事態を避けることができているのである。さらに口コミにより新規案件を獲得することができるので、営業人員の極小化を図ることができ、同社の重要な資産であるエンジニアの比率を高めることにつながっている。
大手顧客との長年にわたる信頼関係は、品質管理の部分にもプラスの影響を与えている。余裕を持った工期を設定することができるからだ。これにより、エンジニアの負担が軽減。常に集中力と生産性を高く保ちながら仕事に取り組むことができ、想定外のミスが発生する確率を抑えることができている。余裕を持った工期を設定できることに加えて、同社では徹底した品質管理を実践。プロジェクトの進捗状況を協力会社(使う場合のみ)も含めて毎週確認することにより、プロジェクト遅延のリスクなどを早期に発見し、対応することが可能になっている。
高付加価値ビジネスの創造力に関しては、先進技術ソリューションカテゴリーにおけるAIアルゴリズム探索・提案サービスが差別化されたビジネスモデルであること、東北大学と共同研究を行うスピントロニクス技術を用いたAIプロセッサに関するオンリーワンの技術になる可能性を秘めていることから、現在はもちろん、今後の事業拡大局面において大いに威力を発揮すると弊社は考えている。
以上、こういった強みがあるからこそ、「営業利益率15.1%(2021年11月期)」「赤字プロジェクト4年連続ゼロ」という素晴らしい数字を残すことが可能になっているのである。特に、赤字プロジェクト4年連続ゼロという数字は、特筆に値する。顧客との要件定義などをしっかり行ったとしても、後から想定外のニーズやミスが発生するということは当業界では頻繁に起こることであり、それにより赤字、ないしは利幅が減ることが多いからだ。そういった業界のなかにあっても赤字プロジェクトがないということは、非常に稀なことであると弊社は考える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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6. ティアンドエス<4055>の強み
同社の強みは主に以下の3つに集約することができる。
(1) 盤石な大手顧客基盤
(2) 品質管理力
(3) 高付加価値ビジネスの創造力
これらの強みが相互に作用し合って相乗効果を生んでいると弊社は考えている。強固な大手顧客基盤(東芝グループ、日立グループ、キオクシアグループ)と長年にわたって構築してきた信頼関係と卓越した業界特化型の専門性により、優良価格で案件を受注することが可能になっていると言えるだろう。長年の付き合いがあるからこそ顧客は優良価格で案件を発注してくれるのである。
また、新規案件の際も既存顧客からの口コミによる直接依頼が多いため、競合他社との入札になることがほとんどないと言う。これにより、価格競争によって利幅を減らすという事態を避けることができているのである。さらに口コミにより新規案件を獲得することができるので、営業人員の極小化を図ることができ、同社の重要な資産であるエンジニアの比率を高めることにつながっている。
大手顧客との長年にわたる信頼関係は、品質管理の部分にもプラスの影響を与えている。余裕を持った工期を設定することができるからだ。これにより、エンジニアの負担が軽減。常に集中力と生産性を高く保ちながら仕事に取り組むことができ、想定外のミスが発生する確率を抑えることができている。余裕を持った工期を設定できることに加えて、同社では徹底した品質管理を実践。プロジェクトの進捗状況を協力会社(使う場合のみ)も含めて毎週確認することにより、プロジェクト遅延のリスクなどを早期に発見し、対応することが可能になっている。
高付加価値ビジネスの創造力に関しては、先進技術ソリューションカテゴリーにおけるAIアルゴリズム探索・提案サービスが差別化されたビジネスモデルであること、東北大学と共同研究を行うスピントロニクス技術を用いたAIプロセッサに関するオンリーワンの技術になる可能性を秘めていることから、現在はもちろん、今後の事業拡大局面において大いに威力を発揮すると弊社は考えている。
以上、こういった強みがあるからこそ、「営業利益率15.1%(2021年11月期)」「赤字プロジェクト4年連続ゼロ」という素晴らしい数字を残すことが可能になっているのである。特に、赤字プロジェクト4年連続ゼロという数字は、特筆に値する。顧客との要件定義などをしっかり行ったとしても、後から想定外のニーズやミスが発生するということは当業界では頻繁に起こることであり、それにより赤字、ないしは利幅が減ることが多いからだ。そういった業界のなかにあっても赤字プロジェクトがないということは、非常に稀なことであると弊社は考える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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