フォーバル Research Memo(7):中小企業経営の情報分析プラットフォーム「きづな PARK」開設

配信元:フィスコ
投稿:2021/12/24 15:37
■中長期の成長戦略

1. 中小企業の環境への貢献度を可視化した日本初のサービス「GXアイコンスタート」をリリース
フォーバル<8275>は2021年10月に、中小企業の環境への貢献度を可視化した日本初のサービス「GXアイコンスタート」をリリースした。GXとはグリーントランスフォーメーションの略で、温室効果ガスを発生させないグリーンエネルギーに転換することで産業構造や社会経済を変革し成長につなげることである。昨今は、大企業のみならず中小企業においても地球環境への配慮をますます求められる時代に入った。このサービスは、中小企業のGXへの取り組み意識の向上を図り、ペーパーレス化や省エネ化など環境への貢献度を可視化し、グリーン社会の実現に貢献することを目的としている。DXを推進することで生産性向上を図りながら無自覚的かつ効率的にGXを実現する点が工夫されている。具体的には、アイコンサービスの一環として「GXレポート」を定期的に受け取ることができ、自社の達成度を確認できる。また、一企業だけでなく多くの中小企業が集まり、グリーン社会の実現を目指す「グリーン・コンソーシアム」を創り出し、全体のGX推進の取り組みを可視化することで、2050年カーボンニュートラル社会の実現に向けて貢献することも目指すとしている。中小企業の環境経営は遅れていた面もあり、日本初の取り組みとして注目したい。

2. 中小企業経営の情報分析プラットフォーム「きづなPARK」を開設
同社は2021年10月に、中小企業経営のための情報分析プラットフォーム「きづなPARK」を開設した。「きづなPARK」は、中小企業の重要な経営情報を「つなぎ」、企業と企業を「つなぐ」次世代に継承され続けるような、様々なコンテンツが集う場所というコンセプトで構築されたビッグデータで、中小企業は経営情報を収集・蓄積・分析活用でき、企業経営に役立てることができる。例えば、多くの中小企業の経営情報が集まることで自社と同規模の企業群の統計情報と比較できる(ベンチマーク)。また、国や公的機関、地方自治体が公開しているオープンデータや、他機関で生成された中小企業経営に関連するデータなど、様々なデータをつないで掛け合わせることで、生産性向上や事業成長のための経営判断に活用することができる。

「きづなPARK」はアイコンサービス会員を主な利用者と想定しているが、オープンなプラットフォームのため、一般の中小企業も自由に利用できる。また、ビッグデータが蓄積されるにつれて分析の精度が上がっていくため、より分析結果の値打ちも上がる。将来的には、アイコンサービスの新規入会件数の増加や満足度の向上につながる施策であると言えるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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配信元: フィスコ

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