日経平均は本日中に3万円の大台を回復も
昨日の米国株式相場は上昇。ダウ工業株 30 種平均は 104.95 ドル高の 36157.58、ナスダック総合指数は 161.98 ポイント高の 15811.58 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 29785 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は堅調スタートを想定。上値を試すものと思われる。
注目の米 FOMC は事前の予想通り、テーパリング(量的金融緩和の縮小)の開始を決定。今月から減額を始める。パウエル議長が早期の利上げを否定したことで、市場には買い安心感が台頭。「インフレも供給制約による一時的なもの」としたことで、これも株高につながった。本日の東京株式相場は米金融政策に対する安心感、重要イベントの通過などを好感して買い先行の展開を想定。上昇スタートになると思われる。
日経平均の日足チャートでは一昨日、短いながらも上ひげが出現。上値の重さを示している。ただ、チャートの強気形状に変化はなく、上値模索の動きは継続。本日はイベント通過の安心感もあり、改めて上値トライの動きになるだろう。
日経平均の日足チャートで意識されているのは上方の窓(29679.26 円―30001.99 円)である。これを埋めに行くことで、上昇スピードがやや加速する可能性がある。本日中にも3万円の大台を回復する可能性があり、投資家はその上昇に自信をつけることになるだろう。
重要イベントを通過したことで、市場の関心は週末の米雇用統計に移ってきそうだ。当然、この統計に関しては、先の FOMC ほど重要視されない公算が大きい。FRB はすでにインフレの要因、見通し、そして早期の利上げ見送りなどを示唆しており、市場が求める情報は提供している。米雇用統計に若干の振れがあったとしても、米金融政策が大きく変化するとは思えないからだ。「無風通過」となる可能性が高く、その点では日本株の強気姿勢に変化はないだろう。投資家は「買いポジション」を持ったまま、「どこまで上昇するのか」を見極める局面となる。
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