欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米引き締め観測でドル買い継続

配信元:フィスコ
投稿:2021/10/26 17:25
26日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。ユーロ圏経済の減速懸念でユーロ・ドルが弱含み、ドル・円を支える見通し。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め期待を背景に、金利高に振れればドル買いは継続しそうだ。

前日発表されたドイツのIFO企業景況感指数が予想よりも低調だったほか、ドイツ連銀の月報で目先の減速の可能性が示され、ユーロ売りが強まった。ユーロ・ドルは1.16ドルを、ユーロ・円は132円をそれぞれ割り込んでいる。本日アジア市場では日経平均株価の大幅高でリスク選好的な円売りが優勢となり、主要通貨を押し上げる展開に。また、米金利の持ち直しでドル買いも観測され、ドル・円は114円付近に浮上した。

この後の海外市場では今後の欧米中銀による政策決定が注目され、思惑が広がりやすい。欧州中銀(ECB)はパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を来年3月に見直すものの、28日開催の理事会では引き締めには慎重とみられ、ユーロは買いづらい。一方、11月2-3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で資産買入れの段階的縮小(テーパリング)開始の表明が織り込まれ、ドルは売りづらい。また、米株高が堅調なら、円売りがドルを押し上げそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・22:00 米・8月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+1.5%、7月:+1.4%)
・22:00 米・8月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数(前年比予想:+20.00%、7月:+19.95%)
・23:00 米・9月新築住宅販売件数(予想:75.6万戸、8月:74.0万戸)
・23:00 米・10月消費者信頼感指数(予想:108.5、9月:109.3)
・23:00 米・10月リッチモンド連銀製造業指数(予想:5、9月:-3)
・02:00 米財務省・2年債入札

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配信元: フィスコ