RBAとRBNZ、金融政策スタンスの乖離がさらに拡大
【注目ポイント】26週エンベロープ・-4%乖離線(≒1.02220NZドル)で下値サポートされるか否か
【見通し①】同乖離線下値サポートなら、「1.06500NZドル」付近までの戻りも視野
【見通し②】同乖離線割れなら、「1.00000NZドル」付近までの下落も視野
足もとにおいて、RBA(豪中銀)とRBNZ(NZ中銀)の金融政策スタンスに更なる乖離が生じる中、豪ドル/NZドルの下値メドとして想定した「1.03000NZドル」を一時アンダーシュートする動きとなっています。
上図[26週エンベロープ(乖離率:2.00%、4.00%)]を見ると、1) 26週MA(移動平均線)が右肩下がりであること、2) 1)に伴い、±2%乖離線および±4%乖離線が右肩下がりとなっていること、そして、3) ローソク足が-2%乖離線を下回る動きとなっていることから、豪ドル/NZドル・週足チャートでは、もう一段の下値を試す時間帯であると判断します。
喫緊の注目ポイントは、週足レベルにおける下値メドと想定する-4%乖離線(≒1.02220NZドル、上図黄色矢印)でローソク足が下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後の見通しは以下の通りです。(見通し①、②)
[見通し①]
上図からも分かる通り、チャートのアナロジー(類比)観測において、-4%乖離線付近では、多少のアンダーシュートはあるものの、「相場の下値固め」→「一旦反発フローの起点」(上図黄色丸印)となり得ていることが視認できます。よって、これからの時間にかけて、仮に同乖離線で下値サポートされた場合は、一旦下値固めの後、心理的水準である「1.05000NZドル」超えを伴いながら、約半年間における市場参加者の平均コストを示す26週MA(≒1.06500NZドル、上図Ⓐ)付近までの戻りフローを視野に入れるべきでしょう。(※2~3カ月のスパンを想定)
[見通し②]
一方で、同じくチャートのアナロジー観測では、-4%乖離線付近での「下値サポート失敗」→「もう一段の下値切り下げ」、いわゆる“フェイク”(ダマし、上図水色四角枠)となる可能性も。よって、これからの時間にかけて、“フェイク”の示現、ないしはローソク足が同乖離線を下抜け突破した場合は、もう一段の下押しフローとなりそうです。そのケースでは、直近の安値レート(=0.99960NZドル[2020/3])を基準とする「1.00000NZドル」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落も視野に入れるべきでしょう。(※2~3カ月のスパンを想定)
ただし、-4%乖離線割れのケースでは「売られ過ぎ」→「一旦反発フロー/反省相場フロー」の力が働きやすいという事例も多くみられることから、その途中段階では-2%乖離線(≒1.04350NZドル)付近までの戻りも想定すべきでしょう。
上記見通し①および②につき、あくまで週足チャートをベースとする2~3カ月スパンの予想として見ていただければ幸いです。
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