~NEW-ITでビジネスフロントを革新し、パブリテックで成長を加速~
【ポイント】
・2021年9月期の2Q累計(上期)は、New-IT、パブリテックとも好調で、通期の利益計画を上期でほぼ達成してしまった。下期は、来期からの新中計に向けて、人材投資や開発投資を大幅に先行させるので、表面上の利益は抑制されよう。
・圧倒的な成長力をみせている。15年の長期ビジョンの下、最初の3ヵ年計画(DJ1)は超過達成するので、次の3ヵ年計画(DJ2)を公表した。2018年9月期の営業利益5億円の時に、3年後の目標を47億円としたが、今回は2024年9月期の目標を160億円とした。
・新型コロナショックを契機にして、わが国におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に弾みがついている。当社にとっても、DX人材の育成、公共分野におけるDXの活用が需要の拡大に結びついている。日本の生産性の向上と地方創生への貢献が当社のSDGs、ESGである。
・DJ2ではどこを狙うのか。①デジタル(デジタル技術の活用)、②ローカル(地域のサステナビリティ)、③ソーシャル(社会的課題の解決)の重なる領域をスイートスポットとする。東京圏以外のローカルにデジタル化の恩恵を広め、地域課題の解決に貢献する。とりわけDX推進に当たっての人材不足に応えていく。
・DX人材の育成では、KDDIと合弁で4月から新会社「ディジタルグロースアカデミア」をスタートさせた。これまでの人材育成のコンテンツを、KDDIの全国法人ネットワークにのせて拡大のスピードアップを図る。一気に拡大できそうである
・ふるさと納税サイトでNo.1のトラストバンク(TB)は、全国の自治体に圧倒的なネットワークを有する。ここをベースにパブリテック(パブリックセクターのNew-IT)を推進している。「ふるさとチョイス」は順調に利益貢献を高めており、パブリテックのLoGoチャット、LoGoフォームなども新たに成長軌道に入りつつある。
・次のM&Aも視野にある。顧客基盤、プロダクト、リソース獲得の戦略が逐次具体化しよう。人材も集まっており、企業価値の一層の向上が見込めるので、引き続き注目したい。
目 次
1.特色 New-ITトランスフォーメーションからパブリテックへ展開
2.強み トラストバンクを軸にパブリテックが急拡大
3.中期経営計画 コロナショックへ即応し、DXで日本のリーダーを目指す
4.当面の業績 急成長を持続しよう
5.企業評価 次のM&Aに注目
企業レーティング | A |
---|---|
株価 (2021年6月16日) |
2994円 |
時価総額 | 2174億円 (72.615百万株) |
PBR | 7.42倍 |
ROE | 13.0% |
PER | 57.2倍 |
配当利回り | 0.0% |
総資産 | 37294百万円 |
純資産 | 29306百万円 |
自己資本比率 | 78.6% |
BPS | 403.6円 |
決算期 | 売上収益 | 営業利益 | 税前利益 | 当期利益 | EPS | 配当 |
---|---|---|---|---|---|---|
2015.9 | 1400 | 134 | 137 | 82 | 2.0 | 0 |
2016.9 | 1550 | 186 | 175 | 118 | 2.7 | 0 |
2017.9 | 1980 | 331 | 325 | 229 | 4.5 | 0 |
2018.9 | 2604 | 513 | 513 | 343 | 6.5 | 0 |
2019.9 | 7054 ( 5992) |
1081 (1027) |
959 ( 957) |
378 ( 476) |
6.6 ( 7.9) |
0 |
2020.9 | 11692 (10542) |
3626 (4203 ) |
3632 (4160) |
1547 (2049 ) |
24.6 (31.6) |
0 |
2021.9(予) | 16500 | 6000 | 6000 | 3800 | 52.3 | 0 |
2022.9(予) | 19000 | 7000 | 7000 | 4500 | 62.0 | 0 |
(2021.3ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想。2016年7月末1:300、2018年6月末1:2、2018年12月末1:2、2020年8月末1:2、2020年12月末で1:2の株式分割を実施。それ以前のEPSは修正ベース。2018.9期までは単体、2019年9月期より連結(日本基準)。2021.9期からIFRS(国際会計基準)採用(カッコ内はIFRSベースの修正値)。2020年9月期以前の税前利益は日本基準の経常利益。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
http://www.belletk.com/Change202106.pdf
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