日経平均株価4万円の可能性は?【西村剛】

著者:西村剛
投稿:2021/05/26 18:30

2つの条件を満たせば可能性としてはゼロではない

某マネー雑誌の取材で、「日経平均株価4万円になるシナリオを教えてください」というご質問をいただきました。

今の日経平均株価が28600円で、それが4万円になるシナリオかぁ・・・普通に考えればそれは無理なんじゃないかと思うでしょう。ただいくつかの条件をクリア出来れば1~2年後に日経平均株価が4万円になる可能性もわずかながらありそうです。

ここから日経平均株価が4万円になるためには・・・
1.ワクチン接種によるコロナ感染拡大の終焉
2.金融緩和の継続

この2つの条件が絶対でしょう。

今のところワクチン接種率の高い米国では着実に経済は正常化に向かっており、米ダウ指数も高値に迫る勢いです。日本においてもここから急速にワクチン接種率が高まり、経済が正常化に向かうのであれば日経平均株価も再度高値を更新する可能性はあるでしょう。

ただそれだけではまだ難しいです。2つ目の金融緩和の継続が絶対でしょう。コロナの感染拡大により世界的に金融緩和状態が続いている今の状況が、コロナ収束後もある程度続くことが必要です。楽観的に考えれば、コロナショックにより企業の無駄なコストが削減され体質強化された状態でコロナが収束すれば、企業業績はかつてないほどの利益をあげるかもしれません。そうなると日経平均株価4万円も夢ではないかもしれませんね。と少し無理筋で考えて見ましたが、現実的に考えるとやはり日経平均株価4万円のシナリオは難しそうです。

ただ将来のことは誰にも分かりません。もしかすると本当に・・・
・コロナがワクチンにより収束する
・経済活動が正常化したものの何らかの理由で金融緩和が継続する

この2つの条件を満たせば可能性としてはゼロではないでしょう。やはりポイントは金融緩和(=金利)ですね。特に米国の長期金利の動向は押えておきましょう。

西村剛
フェアトレード株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想