上値は押さえられ、小幅なレンジでの動き
昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 34.94 ドル安の 34742.82、ナスダック総合指数は 350.38 ポイント安の 13401.86 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 29265 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は軟調スタートを想定。利益確定売りが優勢になると思われる。
日経平均の日足チャートでは昨日、上方の窓を完全に埋める形。同時に長い上ひげが出現しており、強い達成感が出ている。「目指すべき窓」を失ったことで、上昇一服感が出やすくなってしまった。同時に上下の壁に挟まれた「ボックス相場」が続いており、引き続きもみ合い相場にはなりやすい。株価は上値を押さえられた形で、小幅なレンジでの値動きを強いられそうだ。
米国株が下落したのは、ハイテク株が足を引っ張ったから。米FRB当局者の発言で緩和縮小(テーパリング)が意識されており、米長期金利が上昇。成長株の一角が売られたという構図だ。日本株への悪影響も懸念され、全体相場への売り圧力が強まりそうだ。日経平均は前日に強い達成感が出ていたことから、本日は素直に売りで反応することになりそうだ。
それでも投資家は「買いポジション」を維持するしかないだろう。基本的には「強気形状」が継続しており、相場が完全に崩れたわけではない。明確な売りサインが出たわけではなく、早々に押し目買いが入ってくることも予想される。窓空け下落など、明確な売りサインが出るまでは、強気姿勢を維持する必要がありそうだ。
なお、バッハ会長の来日が見送られたことは、東京五輪中止の可能性を高めている。相場には一定程度、織り込まれているが、投資家への心理的な圧迫要因になる可能性がある。
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