NYコラム(16日)ダウ平均は底堅い取引スタートへ–住宅着工件数が市場予想を上回る

著者:加藤裕一
投稿:2021/04/16 22:29

NY株式市場(16日)モルガンスタンレー決算はEPS・売上高ともにアナリスト予想を上回る–ミシガン大消費者指数に注目

16日のニューヨーク株式市場でダウ平均は底硬い取引スタートとなりそうだ。

ニューヨーク株式市場では、先週から今週にかけて発表された雇用や個人消費に関するマクロ指標が軒並み好調な結果だったほか、取引開始前に発表された住宅着工件数も市場予想を上回る内容だったことから、アメリカ景気の回復期待が根強い相場環境にあるようだ。ダウ平均は寄り付きで前日に付けた取引時間中の過去最高値(3万4068ドル)が強く意識されよう。

個別銘柄では、取引開始前に発表された主力企業の決算発表でモルガンスタンレーが発表した1-3月期決算は、EPS・売上高ともにアナリスト予想を上回る結果となった。ただ、アルケゴス関連で9.11億ドルの損失を公表したことから買いあがる動きが限定的になることも想定しておきたいところだ。

取引時間中では、日本時間23時に発表される4月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値が注目されそう。市場予想は89.0と1年ぶりの高水準となった3月の84.9からさらに消費者マインドの改善傾向が見られそうなことは相場の下支えとなりそう。

ただ、ダウ平均は、前日に初の3万4000ドル台乗せとなり過去最高値を更新した反動や週末要員も重なって朝方の売買が一巡したあとに伸び悩む展開となりそうな一日となる。

加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想