◆ 金利選好後退 - 一時“110円割れ”
「イースター・マンデー」にて多くの市場で休場が続く中、流動性が戻り切ることはありませんでした。
そうした中で昨日は、ドルが“全面安”の様相を示しました。
・・・とはいえ、“リスク選好姿勢”が後退したわけではありません。
昨日発表された「ISM非製造業景況指数」は、“1997年統計開始後の最高(63.7)”を記録しました。
これで「ISM製造業景況指数(1日:1983年12月以来最高)」「米雇用統計(2日:+100万人に迫る+91.6万人)」に続き、“3営業日連続”で米景気回復が示唆されたことになります。
この影響にてNYダウは、“先月29日以来の史上最高値更新(33527ドル)”を示現しています。
ただし昨日は、『1.9兆ドルにおよぶ経済対策がインフレ圧力を招くとの見方には懐疑的』とイエレン財務長官発言が跳び出しました。
これにバイデン政権が打ち出す新インフラ投資計画に対して「共和党が反対」との見方が重なったことで、「景気対策の規模縮小」への思惑、引いては「米金利先高観」の後退へとつながりました。
こうしてし高騰していたドルには“利益確定的なドル売り”、“金利選好後退に伴うドル売り”、そして“リスク選好に伴うドル売り(円売りと併存)”という「三重苦」によって、“110円割れ”へと一時売り込まれました。
◆ それでも「米景気回復シナリオ」が崩れたわけではない
もっとも昨日進行した「株高&利回り低下」というのは、今月1日にも見られた事象です。
そして「米金利先高観」が幾分後退したものの、「米景気回復シナリオ」が崩れたわけではありません。
つまり「米経済正常化」への期待感は根強いものがあり、当然そこから派生する「金利先高観」もしっかり維持されていると見るのが妥当ということになります。
目先は「リスク選好の持続性」と「ポジション調整」の兼ね合いがポイントでしょうから、「“110円ライン”で支えられるか?」には要注目ということになります。
それでも「リスク/金利双方から来るドル買いニーズは今後も継続(残存?)」と考えながら、ことの成り行きを見極めたいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:110.964(3/31高値、+2σ、大台)
上値4:110.843(4/1高値)
上値3:110.748(4/2-5高値
上値2:110.580(3/31~4/5の61.8%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値1:110.462(3/31~4/5の50%戻し)
前営業日終値:110.178(+1σ)
下値1:109.960(4/5安値、月足・一目均衡表先行スパン下限、3/23~3/31の38.2%押し水準、大台)
下値2:109.830(日足・一目均衡表転換線、ピボット1stサポート)
下値3:109.729(3/30安値、3/23~3/31の50%押し)
下値4:109.507(ピボット2ndサポート)
下値5:109.373(3/29安値、20日移動平均線、3/23~3/31の61.8%押し)
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