2018年12月以来の高値を示現!
【注目ポイント1】遅行スパンの“好転”成否
【注目ポイント2】BB・±2σラインの“エクスパンション”
【注目ポイント3】“上昇バンドウォーク”
【見通し】遅行スパンの“好転”示現も伴いつつ、FR・61.8%ライン(≒86.374円)までの上値トライも
ここもとの株高、国際商品高といったリスク選好フローに伴い、株式相場や原油相場、そして貴金属相場(ex.銅)との相関性が比較的高い豪ドル/円が、2018年12月以来の高値を示現しています。
上図チャートでは、1) 20カ月MA(移動平均線)が横向きであること、2) ローソク足が赤色の雲(=抵抗帯、先行スパン)を上抜け突破していること、3) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして、4) DMI(方向性指数)で-DI>+DIの乖離が縮小し、両線が接近している(上図青色点線丸印)ことから、豪ドル/円・月足チャートでは、下値しっかりの相場付きを示唆しているチャート形状であると判断します。
その他メルクマールで注目すべきものは3つ。
まず1つ目は、遅行スパンがローソク足を上抜け突破する“好転”シグナルが示現しつつあること(上図黄色矢印)。当該シグナルは、「上昇トレンドの嚆矢(こうし)」を示唆することから、フェイク(ダマし)には十分留意する必要があるものの、同シグナルの示現は、豪ドル/円の月足チャートレベルにおける上昇トレンドの起点となり得そうです。
2つ目は、BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが20カ月MAに対して拡張する“エクスパンション”となっていること。当該シグナルは、「トレンドモメンタム(勢い)の強まり」を示唆することから、足もとでは、上昇モメンタムが強まりつつある時間帯であると捉えて良いでしょう。
そして3つ目は、ローソク足がBB・+1σラインと同・+2σラインの間で推移する“上昇バンドウォーク”となっていること。当該シグナルは、「巡航速度での上値切り上げ」を示唆することから、これからの時間における豪ドル/円は、バンド内(=BB・+1σライン~同・+2σライン内)をベースにジグザグと推移しながら、徐々に上値を切り上げる相場展開となりそうです。
本稿執筆(19日午前)時点では、月足チャートレベルにおける直近高安(高値H:102.790円[2014/11]、安値L:59.815円[2020/3])を結ぶFR(フィボナッチ・リトレースメント)・50.0%ライン、いわゆる“半値戻し”水準(上図青色線)である「81.303円」を上抜けしていることから、今後、遅行スパンの“好転”シグナル示現も伴いながら、FR・61.8%ライン(上図赤色線)を基準とする「86.374円」に向けて徐々に上値を切り上げる相場展開となりそうです。
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