『82円の壁』突破=ダブルボトムの底入れ完了?
【注目ポイント】『82円の壁』(=ネックライン)突破成否
【見通し1】同ライン突破なら、「84円台」に向けた上値トライを想定
【見通し2】同ライン抑制なら、「80.000円」付近までの下押しも考慮
カナダドル/円における心理的な上値抵抗ラインとして機能していた『82円の壁』を、足もとでは上抜け突破しつつあります。(本稿執筆[15日午前9時]時点)
上図チャートを見ると、1) 26週MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を上放れる“好転”となっていること、3) ローソク足の下方に青色の雲(=サポート帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして、4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが低位置から右肩上がり推移になりつつある(上図赤色点線丸印)ことから、カナダドル/円・週足チャートでは、緩やかな上昇トレンドを示唆するチャート形状となっています。
喫緊の注目ポイントは、上述した『82円の壁』を終値ベースで上抜け突破するか否か。
昨年6月を起点とし、その後の高安ポイントを結ぶと、代表的なチャートパターンであるダブルボトム(上図水色W字線)が形成されていることが視認できます。当該シグナルは、「相場の底入れ」を示唆しており、形成された“山”の頂点を基準とするネックライン(上図黒色点線)を上抜け突破した場合は、「上昇トレンドの起点」と捉えることが可能です。
このネックラインが「82円ライン」と近似値となっていることから、「ネックライン突破=『82円の壁』突破」となり得、カナダドル/円における重要な分水嶺として見るべきでしょう。
これからの時間にかけて、仮にローソク足が終値ベースで同ラインを上抜け突破した場合は、「ネックライン(=『82円の壁』)突破」→「ダブルボトム底入れ完了」→「上昇モメンタムの強まり」となりそうです。その場合は、2020年コロナショック以前の水準である「84円台」に向けた上値トライを想定すべきでしょう。
一方で、ローソク足が同ライン付近で上値を抑制される動きとなった場合は、「ネックライン(=『82円の壁』突破失敗)→「上値抵抗圧力の増大」→「ダブルボトム未完成」→「一旦の下押しフロー」となる可能性も。その場合は、約半年間における市場参加者の平均コストを示す26週MA(≒80.000円)付近までの下押しも考慮すべきでしょう。
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