バブル時の投資家心理の変化を表すと【西村剛】

著者:西村剛
投稿:2021/01/14 18:30

日経平均株価が連日バブル崩壊後の高値を更新しています。

日経平均株価がバブル崩壊後の高値を更新しているということは、バブル崩壊後に株を買った投資家が含み益に転じたことを示唆します。
あなたも自分の保有している株が上昇し長年の含み損が含み益に変わった場合、どのように気持ちが変化するか考えてみて下さい。

含み損の間は・・・
①株価を見るのも嫌で仕方ない
といった状態から

徐々に上昇し始め含み損が減少していくにしたがって・・・
②含み損がゼロになったら売ろう!
と決意し、更に株価が上昇し含み損から含み益に変わると・・・

③やった!売ろう!
と売却したものの、更に株価が上昇すると・・・

④まだ上がりそうだ。買い戻そう
と買い戻し、更に株価が上がると・・・

⑤さらに資金を追加してたくさん買おう
と更に買い増しを行い、更に株価が上昇すると・・・

⑥現物だけでなく信用取引でも買おう
と信用で買い、そこから株価が下落し始めると・・・

⑦押し目買いのチャンスだ!
と更に買い、更に株価が下がり大きな含み損になると・・・

⑧もう信用は全部手仕舞いして、現物はいつか上がるから持っておこう

そして①の塩漬け状態に戻るといった感情の変化があるかと思います。

今の日経平均株価の状態をこの8つの段階に分けると
③やった!売ろう!から④まだ上がりそうだ。買い戻そうの間くらいではないでしょうか。
ここからさらに⑤の段階になってくるときに注目しておきたいのが売買代金(出来高)です。
株価がここから更に上昇してくる場合、新規資金が株式市場に流れ込みますので、必ずといっていいほど売買代金が大きくなってきます。

株式市場全体の売買代金が大きくなってきて株価が上昇してくればもう一段の大きな株価上昇も期待できそうです。ぜひ市場全体の売買代金にも着目しておいてくださいね。

西村剛
フェアトレード株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想