カナダドル/円、“ネックライン”を上抜け突破!

著者:津田隆光
投稿:2020/12/11 11:21

典型的な上昇トレンドを示唆するチャート形状

カナダドル/円・日足・複合チャート
カナダドル/円・日足・複合チャート出所:マネースクエアFXチャート

【注目ポイント】「ダブル・ボトム」の“ネックライン”(≒81.520円)上抜け突破
【見通し】年初来高値である「84.699円」に向けた上値トライも

喫緊のポイントとして着目していた直近高値(=81.520円[8/28]、上図青色三角印)を終値ベースで上抜け突破し、もう一段の上値を試す相場展開となっているカナダドル/円。

上図チャートでは、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の上方にあること、3) ローソク足の下方に青色の雲(=サポート帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして、4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩上がり推移となっている(上図赤色点線丸印)ことから、カナダドル/円・日足チャートでは、典型的な上昇トレンドを示すチャート形状となっています。

その他メルクマールでは、a) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+1σラインと同・+2σラインの間で推移する“上昇バンドウォーク”となっていること、さらには、b) BB・±2σラインが21日MAに対して拡張する“エクスパンション”となっていることを合わせると、これからの時間におけるカナダドル/円は、徐々に上値を切り上げる相場付きとなりそうです。

日足チャートの横軸をもう少し伸ばした上で、以下、別のテクニカル指標を見ていきましょう。

“ネックライン”を上抜け突破

カナダドル/円・日足チャート
カナダドル/円・日足チャート出所:マネースクエアFXチャート

上図チャートからも視認できる通り、足もとでは、直近高安ポイント(A:81,859円[6/5]、B:77.631円[7/31]、C:81.520円[8/28]、D:77.927円[10/29])を基準とする、いわゆる「ダブル・ボトム」(上図青色線)の“ネックライン”(上図赤色点線)である「81.520円」を上抜け突破していることが視認できます。(上図黄色丸印)

当該ポイントは「上昇トレンドの起点」と捉えることが可能であるため、これからの時間において、カナダドル/円の上昇モメンタムがさらに強まる可能性も。

上抜けフェイク(=ダマし)には十分留意する必要がありますが、このケースでは、コロナ・ショック前の2月20日に付けた年初来高値水準である「84.699円」に向けた上値トライを想定しても良さそうです。

津田隆光
マネースクエア チーフマーケットアドバイザー
配信元: 達人の予想