【リーマンショック以来】ダウ大暴落、底打ちのメドは?
NYダウが前週比17%安、リーマン危機以来
From: 中原良太
散歩から帰ってきて、、、
最近、株式市場は荒れています。
「市場が閉じていると、なんだか安心…」
という方も多そうですね。
あるいは、
「週明けの動向が気になって、夜も眠れない…」
という方もいるかもしれませんが…。
平日は仕事もあり、ゆっくり考える余裕がありませんが、
土日は、ゆっくり腰を据えて計画を練ることができます。
先週は3連休だったこともあり、
たっぷり考える時間を取れました。
先週はNYダウが17%安と大暴落して、
「リーマン危機以来の波乱」でした。
3月第4週はどうなるでしょうか。
…ということで今回は、
「NYダウ暴落はリーマン危機以来、日本株の未来は?」
というテーマで、目先の展望を考えてみました。
◆ ◆ ◆
日本株は「けっこう安い」、米国株は「けっこう高い」
相場展望を占ううえで何より重要なのが、
「今の株価が、割安なのか/割高なのか」
という点です。
過去30年ほどの歴史から見ると、
日本株は「けっこう安い」
米国株は「けっこう高い」
という水準に見えます。
危機において「株価の安さ」を判断するときは、
何よりPBRを使うと良いと考えられています。
PBRを使うのには、
「危機が起きると業績が悪化しやすい」
「業績が悪化すると配当利回りも変わる」
「でも企業が持つ財産価値はあまり変わらない」
といった論拠があります。
なので、今回は参考材料として、
PBRを使ったバリュエーションを考えてみます。
まず、
今のところ、僕は今回の暴落は、
「リーマンショックよりは軽い」
と考えていますので、
リーマン・ショック時のPBRの底が、
底として良い判断材料になると考えます。
リーマンショック時、
TOPIXの底はPBR0.8倍くらいでした。
日本経済新聞が公開している情報によると、
3/19時点のTOPIXのPBRは約0.93倍。
TOPIXのPBRはリーマン時に近いので、
日本株の底打ちは近いように見えます。
一方、
Bloombergのデータによると、
米国株(S&P500)のPBRは2.57倍(3/19時点)
米国株は日本株よりもPBRが高いのはいつものことで、
リーマンショック後につけたPBRの底は約1.5倍でした。
S&P500のPBRはリーマン時よりの1.7倍ほどあります。
まだまだ下落余地があるように見えます。
まとめると、
「日本株はだいぶ安くなってきたけど、米国株はまだ高い」
「だから、アクセルを深く踏み込むタイミングじゃない」
というのが、今のところの見解ですね。
◆ ◆ ◆
米国株では「強気派」が増えている
「米国株はけっこう高い」
という話に加えて、
「米国の個人投資家は強気派が増えている」
という点も気になるところ。
アメリカ個人投資家協会が、
毎週好評しているセンチメント調査によると、
今回の株価下落を受けて、
米国の個人投資家は「強気になってきている」
という結果が出ていました。
…まぁ、株価が下がっているので、
「バーゲンセールだ!」と湧く気持ちは分かります。
(合理的にも、それが正しい反応だとも思います)
とはいえ、
得てして、暴落が底打ちするのは、
「個人投資家が総悲観になった直後」
であることが多いので。
米国の投資家はまだまだ楽観的に見えます。
株価がさらに下がり、
株を買っている人がパニックになってから、
ホンモノの底打ちが来る気がします…。
◆ ◆ ◆
今からできること:ゆっくり動く
3月2週〜3週の株価下落の影響で、
徐々に日本株/米国株が安くなってきました。
日本株はすでにかなり割安なので、
そろそろ「買い」に動くと良さそうです。
とはいえ、
「完全に株価が底打ちする」までには、
まだまだ時間がかかりそうに見えます。
なので、
今から株を買う場合は、
「ゆっくりゆっくり買い増す」
という作戦が有効だと思います。
NYダウが3000ドル下落した翌日、
我が家でも日本株をいくらか買い増しましたが、
「総資産の2%〜3%」の規模に留めておきました。
また、
「もう株を買い増す元手が無い…!」
という方は、
(手元にボロ株や割高株がある場合は)
もう一段の株価下落に備えて、
一部を財務健全で割安な株へ乗り換えると良さそうです。
未来は誰にも分かりませんので、
「決め打ちする」のは自殺行為です。
ぜったいに止めましょうね…。
- 中原良太
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