ドル/円、強い上昇トレンド発生
昨日のドル/円は終値ベースで約0.7%上昇。円売りの流れが止まらず欧州市場で10カ月ぶりに112円台へと続伸すると、NY市場では112.22円前後まで上値を伸ばした。新型肺炎を巡るリスクが意識されて円安が進んだ格好で、海外勢からは「円は安全通貨としての魅力を失った」との声も挙がっている。そうした見方が正しいかどうかはともかく、強いドル高・円安トレンドが発生しており、ドル/円相場は上値模索の動きが続きやすいと見ておくべきだろう。チャート上の次の要所は昨年高値の112.40円前後と見られる。週末を控えて上昇ピッチは鈍る可能性もあるが、112.40円前後を超えられれば上昇に弾みがつきそうだ。なお、本日は仏、独、ユーロ圏、英、米で2月製造業PMIが発表される。中国に端を発した新型肺炎の影響などでいずれも前月から低下が見込まれており、これらを受けて市場センチメントが悪化した場合の円相場の反応が注目される。