企業の生産活動や個人消費に急ブレーキ
2月3日~2月7日までの日経平均株価の見通し】
株式市場は企業業績が今より良くなる見込みで上昇し、逆の場合、下落します。今後の判断材料は以下の通りです。
① 新型肺炎の世界的拡散
企業の生産活動や個人消費に急ブレーキがかかっています。
大消費かつ生産国の中国が新型肺炎で機能急低下。日々、世界経済にも悪影響が広がっている報道が続き、先週は投資マインドが急速に「恐怖」に傾斜しました。
金曜日、WHOの発表や先物や信用の買戻し(利確)が入ったため日経平均は+に転じましたが、ここから復調となるか、短期間の反発で終わり、ここから本格的に下げていくのか、気になるところです。
② 東京五輪への懸念
●新型肺炎の終息がSARS(2002年中国で発生)コースの場合
集団発生は2002年11月16日の中国広東省。実験中の猿の逃亡により菌が拡散されたといわれます。 WHOは翌2003年3月12日に全世界に注意喚起し、本格的調査を開始。6月に指定感染症に指定。7月に終息宣言。発生から終息まで約8か月かかっています。このコースの場合、東京五輪の開催に暗雲です。
日経平均株価は2003年年初から下落。WHOの注意喚起後、約8週間後の4月28日に当時の最安値7607円を付け以降は上昇します。
7月26日宮城県北部で震度6クラスの地震が3回発生し死傷者がでましたが日経平均株価は上昇トレンド維持。
※このコースの場合
2020年1月30日WHO発表。8週間後に安値を付ける場合、3月26日です。投資家は配当や優待権利確定日を目前に悩ましい状況となりそう。その後、上昇トレンドに転じるには2003年当時の小泉首相任期がなお3年あり、イラク戦争に突っ込んでいった米ブッシュ大統領の中東政策上の特需や小泉自民党の郵政民営化推進などの経済環境があったからです。
この時と近い相場軌跡を描くには安倍首相の続投、米の今後の効果的中東政策などが必要でしょう。いずれにせよ、2月3日~7日に多少反発しても調整完了には時期尚早で、なお予断禁物といえます。
【風評による相場下落に注意】SARSコース(終息まで約8か月)の場合、7月24日開催の東京五輪が危ぶまれます。しかし、非開催など風評によって相場急落を企む存在もあると思われます。情報には出所確認など細心の注意が必要です。
●中東呼吸器症候群(MERS 2012年9月22日顕在化)と鳥インフルエンザ
2012年9月下旬、中東で顕在化した症例がMERSと呼ばれます。鳥インフルエンザの問題もありました。WHOによると、中国において鳥から人に感染した事例が2014年5月に初発例が確認されました。2012~2013年はMERSより欧州債務問題の深刻化、グローバル景気の先行き不透明感が懸念材料で6 月には8,238.96円の年初来安値。欧州債務問題が一巡し、11 月の衆議院解散で、自民党安倍総裁への政権交代で大胆な金融緩和とデフレ脱却、円高是正が実現するとの期待から日経平均株価は急騰します。
③ 上皇様のご健康問題
1月29日一時意識不明になられたことからご健康状態が気がかりです。
(プラス材料になるか注目したい案件)
2月4日 トランプ大統領 一般教書
2月7日 アメリカ失業率の発表
(要注目材料)
トランプ大統領の中東和平案にパレスチナなどが反発=中東波乱要素
イギリスのブレグジット成立=難民水際阻止
以上の材料から
■いったん持ち直し、反発⇒換金チャンスととらえて売決めする投資家は一定数いる⇒バーゲンハンターが試し買い
というコースをベースに2月4日のトランプ大統領一般教書、2月7日米国失業率の数字いかんで反発の%に上振れ余地が出てくる可能性があります。
新型肺炎パンデミックの恐怖は続くものの、相場材料としては陳腐化しつつあります。ウイルス株さえあればワクチンは卵液で製造可能であり、治療薬は未知数でも歯止めには見通しがつきそうです。また、エボラ出血熱の治療薬が効果的という一部報道もあり、上振れ材料になる可能性は考慮しておきたいですね。今は新型肺炎の恐怖から実体経済への悪影響であり、日本にとっては東京五輪開催問題、世界経済にとっては中国経済破綻のリスクの台頭が潜在恐怖としてなお、火種になりそうな点に移行しています。
したがって新型肺炎相場の次を見ておく必要があります。個別銘柄はワクチン、検査キッド、治療薬の一本釣りで市場の雰囲気は変わっていくと思います。
よってパニック売り小休止と見ます。
予想レンジは
均衡(もっとも実現しやすい価格帯)を23200±150円
下値 22863~22616.25
上振れた場合、23530~23440円
と想定します。
株式市場は企業業績が今より良くなる見込みで上昇し、逆の場合、下落します。今後の判断材料は以下の通りです。
① 新型肺炎の世界的拡散
企業の生産活動や個人消費に急ブレーキがかかっています。
大消費かつ生産国の中国が新型肺炎で機能急低下。日々、世界経済にも悪影響が広がっている報道が続き、先週は投資マインドが急速に「恐怖」に傾斜しました。
金曜日、WHOの発表や先物や信用の買戻し(利確)が入ったため日経平均は+に転じましたが、ここから復調となるか、短期間の反発で終わり、ここから本格的に下げていくのか、気になるところです。
② 東京五輪への懸念
●新型肺炎の終息がSARS(2002年中国で発生)コースの場合
集団発生は2002年11月16日の中国広東省。実験中の猿の逃亡により菌が拡散されたといわれます。 WHOは翌2003年3月12日に全世界に注意喚起し、本格的調査を開始。6月に指定感染症に指定。7月に終息宣言。発生から終息まで約8か月かかっています。このコースの場合、東京五輪の開催に暗雲です。
日経平均株価は2003年年初から下落。WHOの注意喚起後、約8週間後の4月28日に当時の最安値7607円を付け以降は上昇します。
7月26日宮城県北部で震度6クラスの地震が3回発生し死傷者がでましたが日経平均株価は上昇トレンド維持。
※このコースの場合
2020年1月30日WHO発表。8週間後に安値を付ける場合、3月26日です。投資家は配当や優待権利確定日を目前に悩ましい状況となりそう。その後、上昇トレンドに転じるには2003年当時の小泉首相任期がなお3年あり、イラク戦争に突っ込んでいった米ブッシュ大統領の中東政策上の特需や小泉自民党の郵政民営化推進などの経済環境があったからです。
この時と近い相場軌跡を描くには安倍首相の続投、米の今後の効果的中東政策などが必要でしょう。いずれにせよ、2月3日~7日に多少反発しても調整完了には時期尚早で、なお予断禁物といえます。
【風評による相場下落に注意】SARSコース(終息まで約8か月)の場合、7月24日開催の東京五輪が危ぶまれます。しかし、非開催など風評によって相場急落を企む存在もあると思われます。情報には出所確認など細心の注意が必要です。
●中東呼吸器症候群(MERS 2012年9月22日顕在化)と鳥インフルエンザ
2012年9月下旬、中東で顕在化した症例がMERSと呼ばれます。鳥インフルエンザの問題もありました。WHOによると、中国において鳥から人に感染した事例が2014年5月に初発例が確認されました。2012~2013年はMERSより欧州債務問題の深刻化、グローバル景気の先行き不透明感が懸念材料で6 月には8,238.96円の年初来安値。欧州債務問題が一巡し、11 月の衆議院解散で、自民党安倍総裁への政権交代で大胆な金融緩和とデフレ脱却、円高是正が実現するとの期待から日経平均株価は急騰します。
③ 上皇様のご健康問題
1月29日一時意識不明になられたことからご健康状態が気がかりです。
(プラス材料になるか注目したい案件)
2月4日 トランプ大統領 一般教書
2月7日 アメリカ失業率の発表
(要注目材料)
トランプ大統領の中東和平案にパレスチナなどが反発=中東波乱要素
イギリスのブレグジット成立=難民水際阻止
以上の材料から
■いったん持ち直し、反発⇒換金チャンスととらえて売決めする投資家は一定数いる⇒バーゲンハンターが試し買い
というコースをベースに2月4日のトランプ大統領一般教書、2月7日米国失業率の数字いかんで反発の%に上振れ余地が出てくる可能性があります。
新型肺炎パンデミックの恐怖は続くものの、相場材料としては陳腐化しつつあります。ウイルス株さえあればワクチンは卵液で製造可能であり、治療薬は未知数でも歯止めには見通しがつきそうです。また、エボラ出血熱の治療薬が効果的という一部報道もあり、上振れ材料になる可能性は考慮しておきたいですね。今は新型肺炎の恐怖から実体経済への悪影響であり、日本にとっては東京五輪開催問題、世界経済にとっては中国経済破綻のリスクの台頭が潜在恐怖としてなお、火種になりそうな点に移行しています。
したがって新型肺炎相場の次を見ておく必要があります。個別銘柄はワクチン、検査キッド、治療薬の一本釣りで市場の雰囲気は変わっていくと思います。
よってパニック売り小休止と見ます。
予想レンジは
均衡(もっとも実現しやすい価格帯)を23200±150円
下値 22863~22616.25
上振れた場合、23530~23440円
と想定します。