米中第1段階合意でドル/円は?
昨日のドル/円は、約8カ月ぶり高値を更新したがその後は伸び悩んだ。米国が中国を「為替操作国」から除外した事を受けて110.21円前後まで上昇したが、NY市場では米国が大統領選まで現行の対中関税を維持する方針との報道で109.80円台に押し戻されるなど上値が重くなった。本日は、米中両国が貿易協議での「第1段階」の合意文書に署名する。ただ、中国政府の国営企業に対する補助金など、解決がより困難な問題は「第2段階」以降の協議へと先送りされる模様だ。米国による対中関税の引き下げも報道どおりに当面ないとすれば、市場の楽観ムードは長続きしない可能性がある。本日の「第1段階」の合意署名を受けて、ひとまず材料出尽くしとなれば、ドル/円にも足元の上昇に対する調整が入りやすいと考えられる。