「110円回復に向けたキッカケ」となる…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2020/01/10 10:33

◆ 「リスク回避」は後退、ただし「リスク選好」にも傾斜し切れず…

※ご注意:予想期間は1月11日と表示されていますが、本日(1月10日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


「中東情勢緊迫化」の緩和は続いており、「リスク回避の巻き戻し」も継続しています。
一方で真偽のほどは不明ですが、“技術的な問題”とされてきた「ボーイング機墜落事故」が、実は“イラン側の誤射”との話が流れています。
このため「リスク選好」にも傾斜し切れておらず、ドル円は“109.580円”へと上値を拡大したものの、“トレンド形成”には至っていないのが実状です。

◆ 結果次第ではあるが…? - 米雇用統計

こうした中、本日は米雇用統計が予定されています。
前回が“かなり強め(+26.6万人)”でしたので、今回も“強め”となれば「米雇用の強さを再確認」する格好になります。
「トレンド形成への決定打」を欠く現状では、“大きな反応”へと発展する可能性が期待されるところです。

もちろん“前回の反動”が出る可能性もありますので、現時点では「絵に描いた餅」の域から出ることはありません。
しかし“前回分(前記した+26.6万人)”と通算すれば、“よほどの悪化”でもなければ“良好な数値”から外れることもないと見られます。

結果次第ということになりますが、「110円回復に向けたキッカケ」となる展開を期待して、発表の時を待ちたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:110.026(20月移動平均線、大台)
上値4:109.924(5/30高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:109.819(週足・一目均衡表先行スパン上限)
上値2:109.726(12/2高値、200週移動平均線、ピボット1stレジスタンス)
上値1:109.603(100週移動平均線、12/27高値、1/9高値、+1σ)
前営業日終値:109.519(月足・一目均衡表基準線)
下値1:109.387(1/9高値後の押し目)
下値2:109.164(20日移動平均線、週足・一目均衡表先行スパン下限、1/8~1/9の23.6%押し)
下値3:109.011(1/9安値、50日移動平均線、大台)
下値4:108.942(日足・一目均衡表先行スパン上限、50週移動平均線)
下値5:108.844(1/8~1/9の38.2%押し、ピボット2ndサポート)
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想