多くのFRB高官が講演予定=外為どっとコム総研 神田卓也

著者:神田卓也
投稿:2020/01/09 16:05

多くのFRB高官が講演予定

【基調】
 方向感模索

【注目イベント】
 ・クラリダFRB副議長、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁講演
 ・米長期金利、主要国株価
   
【本文】
中東懸念が一服した事で、ドル/円は昨年末にもみ合った109円台に値を戻している。次の相場テーマを占う上で、本日は米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言に注目したい。FRBは昨年12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で、利下げターンの終了とともに2020年中は政策金利を現行の1.50-1.75%に据え置く見通しを示した。一方で市場は2020年内に1度の25bp(0.25%)利下げが行われる事を概ね織り込んでいる。

米中貿易戦争や中東情勢の落ち着きを受けてFRBの高官から米景気への前向きな見方が示されるようなら、市場の見通しがFOMC寄りに修正される形で米長期金利の上昇とともにドル/円が110円台に向けて上昇する可能性もあるだろう。なお本日は、クラリダFRB副議長、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁(以上は2020年のFOMCで投票権あり)、バーキン・リッチモンド連銀総裁、エバンズ・シカゴ連銀総裁、ブラード・セントルイス連銀総裁の面々が講演する。

明日にはFRBが注目する米12月雇用統計の発表を控えており、次の相場テーマが米金融政策に移ってもおかしくないタイミングであろう。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
配信元: 達人の予想