年始の見立て

著者:比嘉洋
投稿:2019/12/26 12:12

●1年前とは異なる様相

ドル円(週足)
クリスマスが終わりました。正確に言うならば、本日まで英国圏はクリスマスに伴い休場なわけですが。ただ、昨年と今年とでは景色が大きく異なります。昨年12月は月初からクリスマスまでダウは16%下落(日経平均も同様の下落)、それに対して今年は月初から1.4%高と数字的には物足りなさを感じますが、史上最高値近辺での推移となっており、市場のムードは総楽観の様相です。その結果、ドル円についても108円台前半から109円台後半でのいつもの見慣れた水準での動きとなっており、このまま、今年の取引を終えそうです。

●来年も早々に波乱?

そして、今年の1月3日、アップルショックで年明け早々、値動きの荒いことになったわけですが、来年もそうなるのでしょうか? そもそも、この時期は市場参加者が少なく、最近ではAI取引により突発的な値動きが持ち込まれやすいわけですが、さすがに今年の教訓もあるだけに、市場参加者もある程度構えている分、今年のような動きにはならないのでは?と考えている次第です。どちらかと言うと、例年のパターン通り、株安に伴い2月にかけて円高が進んでいくものと見ております。

私は、当欄で「10月末買い・12月末売り」戦略をお伝えしていましたが、本来こちらの戦略は「10月末買い・翌年4月末売り」(半年投資)を分解したもの。2月にかけて下げやすいのであれば、そこで買いポジションを仕込んで、春先の上昇時に利食うという戦略を検討されてみてはいかがでしょうか? もちろん、「相場に絶対はありません」が、現在の市場、FRBが短期市場で資金供給を行っていることを考えると、三角保ち合いの動きは早々崩れないのでは?(狭いレンジでの値動きが続く可能性が高いと見ています)さらには、来年3月には米大統領選のスーパーチューズデーも控えており、再選を狙うトランプ大統領にとって株安は何としても阻止したいところでしょう。

今年1年、つたないコラムにお付き合いいただき、有難うございました。皆様、良い年越しを!
比嘉洋
マネースクエア シニアコンサルタント
配信元: 達人の予想