船井総研 Research Memo(2):「グレートカンパニーを創る」中小中堅企業向けコンサルティング分野で圧倒的強み

配信元:フィスコ
投稿:2019/12/12 16:12
■会社概要

1. 会社概要と沿革
船井総研ホールディングス<9757>は、1970年に企業経営の総合診断を主業務として舩井幸雄(ふないゆきお)氏により設立された。創業者のカリスマ性、著書のヒット、流通業を中心とした中小企業経営者の会員組織化などが奏功し順調に業績を伸ばし、1988年にはコンサルティング業界で初めて株式を上場する(大証2部特別指定銘柄)。1990年代より2代目社長にバトンタッチされ、顧客も流通業主体からサービス業主体にシフトした。2010年に就任した4代目の高嶋社長の現体制下では、「グレートカンパニーを創る」というミッションのもと、経営コンサルティング事業の強化及びコンサルティング周辺領域への事業領域の拡大が行われてきた。2014年には持株会社体制に移行し、更なる成長に向けグループ経営体制が強化されている。傘下にロジスティクスやダイレクトリクルーティング、IT、コンタクトセンターコンサルティングなどの連結子会社8社、グループ従業員1,105名(2018年12月末時点)を有する。中小・中堅企業向け経営コンサルティング業界の草分けであり、市場シェア及びコンサルティング実績で圧倒的な存在である。

2. 事業内容
「経営コンサルティング事業」が中核であり、売上高の76.6%(2019年12月期第3四半期)、営業利益の98.0%(同)を稼ぐ。「住宅・不動産」、「医療・介護・福祉」「士業」などを始めとする主要12業界、合計100を超える業種の中小企業に向けた「月次支援コンサルティング」が中心となる。この他に「プロジェクト型コンサルティング」、「経営研究会会費」、「リスティング」、「公開型セミナー」などの業務がある。

「ロジスティクス事業」ではコンサルティング周辺事業へ展開する戦略の中で2014年12月期より船井総研ロジ(株)が傘下に入った。売上高の9.5%(同)、営業利益の5.8%(同)を構成する。

「ダイレクトリクルーティング事業」は2018年12月期第1四半期に設立した(株)HR Forceが、求人サイトや人材紹介会社を介さずに企業が直接求職者にアプローチをかける採用サポート業務を行う。急成長中であり2年目にして売上高の9.4%(同)に達している。

「その他事業」はITコンサルティング事業やコンタクトセンターコンサルティング事業、2018年12月期第3四半期より連結した(株)新和コンピュータサービス(システム開発事業)の業績を含む。売上高の4.5%(同)、営業利益の0.6%(同)を占める。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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