■業績動向
3. 2020年8月期の業績見通し
2020年8月期の業績見通しについて、USEN-NEXT HOLDINGS<9418>は売上高197,000百万円(前期比12.1%増)、営業利益9,000百万円(同9.2%増)、経常利益7,700百万円(同14.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,300百万円(同45.6%減)を見込んでおり、2019年8月期に発生した不動産売却に伴う繰延税金資産の計上がなくなることにより親会社株主に帰属する当期純利益は減益予想となっているものの、その他は増収増益予想となる。尚、2020年8月期の業績見通しは中期経営計画に沿って提示された予想数値であるが、2020年8月期に緊急課題として注目される人手不足への対応に関しては、アルバイトマッチングアプリ「Baitry」や外国人材採用支援サービス「Stay Worker」が、接客サービスが顧客に多い店舗サービス事業及び業務用システム事業が恩恵を受けそうである。また、1年前倒して黒字化する見込みとなっているエネルギー事業の電力販売も注目される。こうした施策が順調に進捗すれば、2020年8月期も売上・利益が計画に対して超過達成する可能性が生じると考える。
中期経営計画も1年前倒し達成の可能性
4. 中期成長イメージ
中期経営計画「NEXT for 2024」で目標とする2022年8月期営業利益100億円、2024年8月期営業利益130億円について、達成する可能性が十分あると考えている。目標を達成すれば、年平均利益成長率は「高成長」の目安となる2ケタが見込まれる。ただし、営業利益率に関しては、前期先行コストの反動やキャンシステムの構造改革、通信事業のビジネス転換などプラス要因の一方、のれん償却が毎期30億円程度あること、高成長だが低採算のエネルギー事業の拡大などマイナス要因もあり、中期経営計画では4%台の水準で推移することになっている。新規成長事業のエネルギー事業は電力の卸売のため利益率が低く、全社の見た目の収益性の足を引っ張り、資産回転率も引き下げることになるからである。したがって、エネルギー事業を除くと、営業利益率は中期的に6%前後の高い水準での推移が、また、キャッシュを稼ぐ力を象徴するのれん償却前営業利益率は8%前後とさらに高い水準が見込まれる。以上から、「NEXT for 2024」が順調に進捗すれば、高収益・高成長なキャッシュ創出な企業と言うことができるだろう。もちろん借入金の返済も、中期経営計画どおり実行される予定である。さらに、2020年8月期の業績が超過達成するようなことになれば、収益モメンタムが強まったと理解できることから、中期経営計画も1年前倒しされる可能性が高くなると考える。同社の成長性発揮に期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<ST>
3. 2020年8月期の業績見通し
2020年8月期の業績見通しについて、USEN-NEXT HOLDINGS<9418>は売上高197,000百万円(前期比12.1%増)、営業利益9,000百万円(同9.2%増)、経常利益7,700百万円(同14.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,300百万円(同45.6%減)を見込んでおり、2019年8月期に発生した不動産売却に伴う繰延税金資産の計上がなくなることにより親会社株主に帰属する当期純利益は減益予想となっているものの、その他は増収増益予想となる。尚、2020年8月期の業績見通しは中期経営計画に沿って提示された予想数値であるが、2020年8月期に緊急課題として注目される人手不足への対応に関しては、アルバイトマッチングアプリ「Baitry」や外国人材採用支援サービス「Stay Worker」が、接客サービスが顧客に多い店舗サービス事業及び業務用システム事業が恩恵を受けそうである。また、1年前倒して黒字化する見込みとなっているエネルギー事業の電力販売も注目される。こうした施策が順調に進捗すれば、2020年8月期も売上・利益が計画に対して超過達成する可能性が生じると考える。
中期経営計画も1年前倒し達成の可能性
4. 中期成長イメージ
中期経営計画「NEXT for 2024」で目標とする2022年8月期営業利益100億円、2024年8月期営業利益130億円について、達成する可能性が十分あると考えている。目標を達成すれば、年平均利益成長率は「高成長」の目安となる2ケタが見込まれる。ただし、営業利益率に関しては、前期先行コストの反動やキャンシステムの構造改革、通信事業のビジネス転換などプラス要因の一方、のれん償却が毎期30億円程度あること、高成長だが低採算のエネルギー事業の拡大などマイナス要因もあり、中期経営計画では4%台の水準で推移することになっている。新規成長事業のエネルギー事業は電力の卸売のため利益率が低く、全社の見た目の収益性の足を引っ張り、資産回転率も引き下げることになるからである。したがって、エネルギー事業を除くと、営業利益率は中期的に6%前後の高い水準での推移が、また、キャッシュを稼ぐ力を象徴するのれん償却前営業利益率は8%前後とさらに高い水準が見込まれる。以上から、「NEXT for 2024」が順調に進捗すれば、高収益・高成長なキャッシュ創出な企業と言うことができるだろう。もちろん借入金の返済も、中期経営計画どおり実行される予定である。さらに、2020年8月期の業績が超過達成するようなことになれば、収益モメンタムが強まったと理解できることから、中期経営計画も1年前倒しされる可能性が高くなると考える。同社の成長性発揮に期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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