『感謝祭買い、クリスマス(年末)売り』について
今週に入り、NZドル/円がじりじりと上値を追う相場展開となっています。
上図チャートでは、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足に対して上放れとなっていること、3) ローソク足の下方に青色の雲(=サポート帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして、4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、同時にADXが右肩上がりとなっている(別図赤色点線丸印)ことから、NZドル/円・日足チャートでは緩やかな上昇トレンドを示すチャート形状となっていることが視認できます。
その他のメルクマールで、注目すべきポイントは3つ。
まず1つ目は、先行スパンの上下辺に比較的大きな乖離が生じていること。当該形状は、「分厚い雲の存在」→「比較的強いサポート帯の存在」を表し、当面は下値しっかりの相場展開となりそうです。
2つ目は、BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが21日MAに対して拡張する“エクスパンション”が示現していること。当該形状は、「トレンドモメンタムの強まり」を示唆することから、この場合は、これからの時間にかけて上昇モメンタムが強まることを示唆していると捉えて良いでしょう。
そして3つ目は、ローソク足がBB・+1σラインと同・+2σラインの間を推移する“上昇バンドウォーク”となっていること。当該形状は、「相場の上値切り上げ」を示唆することから、これからの時間にかけて徐々に上値追いの相場展開となりそうです。
以上を概括すると、これからの時間にかけてのNZドル/円は、緩やかな上昇トレンドが継続し、徐々に上値を試す相場展開となりそうです。
そんな中、時宜的なアノマリーとして注目したいのが・・・『感謝祭アノマリー』。その中身は、「例年感謝祭※からクリスマス(or年末)にかけて相場(特に株式相場)が上昇しやすい」ということ。つまり、例年この時期(感謝祭からクリスマスor年末まで)にかけてリスク選好のセンチメントになりやすいと捉えて良いでしょう。(※11月第4木曜日、今年は11/28)
その『感謝祭アノマリー』に基づき、仮に、NZドル/円の“感謝祭買い、年末売り”をした場合の過去10年(2009~2018年)における勝敗は、8勝2敗。(※終値ベースにおいて、同期間陽線引け:勝ち、陰線引け:負けとしています)
これはあくまで過去10年における季節的なアノマリーであり、必ず当たる法則ではないことに留意する必要がありますが、「相場は確率の高い方にbetするゲーム」であることに立脚し、一つのトレード・アイデアとして参考にしていただければ幸いです。