米ドル/円、上値の重い相場展開が継続しそう
ここもと下押し基調主体の相場展開となっている米ドル/円。
今月5日、ローソク足が約1年間における市場参加者の平均コストを示す200日MA(移動平均線)を一時上抜けする動きとなりましたが、今週に入り再度同MAを下回る相場展開となっています。
また、同様に今月7日、ローソク足が、直近高値H(112.360円、4/24)と同安値L(104.350円、8/26)を結んだフィボナッチ・リトレースメント(以下FR)・61.8%ライン(≒109.300円)を一時上抜けする動きとなったものの、同ライン付近で上値抵抗圧力を受け、15日時点ではFR・50.0%ライン(≒108.355円)、いわゆる「半値戻し」水準まで押し下げる状態となっています。(いずれも別図黄色丸印)
以上より勘案できることは、米ドル/円は「200日MA」および「FR・61.8%ライン」付近では上値が重くなりやすいということ。よって、当該2つのライン付近では「買いポジションの決済(手仕舞い)」ないしは「戻り売り」を仕掛けるのも一案でしょう。
また、別の見方をすると、チャートのアナロジー(類比)分析では、200日MAが横向き推移となっている状態では、しばらくの間は同MAを挟んで“往って来い”の相場展開となる傾向・パターンが比較的多く見受けられます。よって、足もとの米ドル/円は、200日MAを基準とする「108.900円」付近をベースとし、上値メド:FR・61.8%を基準とする「109.300円」、下値メド:FR・50.0%ラインを基準とする「108.355円」の間のゾーンを“主戦場”(=コアレンジ)とする相場展開となることが想定できるため、当該レンジをベースとするレンジワークが継続しそうです。
一方で、これからの時間にかけて、「半値戻し」水準であるFR・50.0%ライン(≒108.355円)を割り込んだ場合は、FR・38.2%ラインを基準とする「107.410円」付近までの下押しも想定すべきでしょう。
いずれにしても、当面の米ドル/円は、上値の重い相場展開が継続しそうです。