ドル/円、107.70円台を維持できるか=外為どっとコム総研 神田卓也

著者:神田卓也
投稿:2019/10/02 09:20

ドル/円、107.70円台を維持できるか

昨日のドル/円は終値ベースで約0.3%下落。一時は約0.4%高の108.47円前後まで上昇したが、米9月ISM製造業景況指数の予想外の悪化を受けて107.63円前後まで反落した。なお、米9月ISM製造業景況指数は47.8と10年3カ月ぶりの低水準を記録。これを受けて景気減速懸念が強まり米国株が大幅安となった他、10月利下げ観測が再浮上する形で米長期金利が低下する中、ドル売り・円買いが活発化した。

9月高値(108.48円前後)を超えられずに反落した事でドル/円の日足チャートは、下落シグナルである「ダブルトップ」が意識されそうな形状となった。一方で、20日移動平均線が100日移動平均線を上抜く「ゴールデンクロス」の示現が間近でもあり、上昇トレンド継続の可能性も残る。20日移動平均線や100日移動平均線の他、日足一目均衡表の転換線も位置する107.70円台のサポートを維持できるかが本日のカギとなりそうだ。材料面では、米景気の状況を見る上で民間版の雇用統計である9月ADP全国雇用者数の結果が注目されよう。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
配信元: 達人の予想