「方向感定まらず」は続くが、「底堅いが上回る」も続く…!?

著者:武市佳史
投稿:2019/06/13 10:46

◆“ドル売り”先行も、次第に限定的に…

※ご注意:予想期間は6月14日と表示されていますが、本日(6月13日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


「株高の連鎖」はストップしたことで、昨日は「リスク選好⇒円売り」が緩みました。
このため「米利下げ観測⇒ドル売り」が上回る格好となり、“108.216円”へとジリジリと下値を拡大していきました。
もっとも「トランプ米大統領発言(ロシア産原油調達を巡るドイツへのけん制)」から来る“ユーロ売り”、「合意なきBrexit阻止に向けた動議を否決」から来る“ポンド売り”が上回ったことで、“ドル売り”は次第に限定されていきました。

◆目先は材料難が想定されるが…?

「主要な米経済指標」は予定されておらず、すでにブラックアウト期間入りしていますので「米金融政策関連の発言」が飛び出すこともありません。
“目先の材料難”を考えれば、ファンダメンタルズ的には「方向感が定まらない」は続くと見るのが自然です。
ただ“昨日安値(108.216円)”が「テクニカルライン(6/7~6/11の61.8%押し:108.231円)と合致」しているのに対して、“直近高値(6/11:108.798円)”はテクニカル的に「中途半端」というのは変わっておりません。

「株価動向/債券利回り動向を睨みながら…」が基本とし、「交錯するリスク選好/リスク回避を見極める」という展開は続きますが、引き続き「底堅いが上回る」も変わらないと見たいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:109.000(大台、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:108.906(5/21~6/5の38.2%戻し、5/30~6/5の50%戻し)
上値3:108.798(6/11高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:108.640(ピボット1stレジスタンス)
上値1:108.562(6/12高値)
前営業日終値:108.506
下値1:108.366(月足・一目均衡表先行スパン下限)
下値2:108.307(日足・一目均衡表転換線、-1σ、ピボット1stサポート)
下値3:108.216(6/12安値、6/7~6/11の61.8%押し水準)
下値4:108.097(6/7~6/11の76.4%押し、ピボット2ndサポート)
下値5:108.000(大台)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:20 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想