ドル/円、米中協議を注視=外為どっとコム総研 神田卓也

著者:神田卓也
投稿:2019/05/10 08:45

ドル/円、米中協議を注視

昨日のドル/円は一時109.40円台まで下落して約3カ月ぶりの安値を付けた。売り一巡後は109円台後半に値を戻したが、米中貿易摩擦の激化を懸念したリスク回避の円買いは根強く上値は重かった。なお、米国は本日13時01分(米東部時間24時01分)に、2000億ドル相当の中国製品に対する関税を従来の10%から25%に引き上げる予定。引き上げまで数時間に迫った今朝方には、米中閣僚が1日目の通商協議に入った。中国側の国有企業への補助金問題などを巡り、意見の隔たりは大きいとされるが、トランプ米大統領はこの協議での合意は「依然として可能」との見方を示している。また、「(合意に至らずとも)我々には2つの素晴らしい代替案がある」とも述べている。期待と不安が入り混じる中、市場は日本時間の明日まで続く通商協議の行方を見守る事になろう。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
配信元: 達人の予想