■業績動向
1. 2018年12月期通期の業績概要
船井総研ホールディングス<9757>の2018年12月期通期の連結業績は、売上高が前期比16.1%増の21,697百万円、営業利益が同6.8%増の4,946百万円、経常利益が同7.0%増の5,008百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同10.7%増の3,549百万円と7年連続の増収増益となった。売上高、各利益ともに2年目を迎える中期経営計画の計画値も順調に達成した。
売上高に関しては、経営コンサルティング事業を始め、すべての事業が増収となり好調だった。主力の経営コンサルティング事業では「月次支援」や「プロジェクト」などのコンサルティング業務が堅調だったのに加え、顧客企業のWebでの集客を支援する「リスティング」業務が高い伸びを示した。業種別では、強い基盤を持つ「住宅・不動産」、「医療・介護・福祉」で前期比20%前後の高い伸び率となった。ロジスティクス事業は物流コンサルティング業務、物流オペレーション業務、物流トレーディング業務ともに堅調だった。その他事業は、新設されたHR Force(ダイレクトリクルーティング事業)及び新和コンピュータサービス(システム開発事業)の売上高が加わり、前期比80%近い成長となり、全社の増収に貢献した。
営業利益に関しては、各事業とも計画どおりである。経営コンサルティング事業が圧倒的な収益力で全社の利益の大半を稼ぐ構造は2018年12月期も変わらない。上期は苦戦したが、セミナーを積極化させた下期は大きく利益を伸ばし、通期では前期比8.5%の増益となった。ロジスティクス事業も前期比18.5%増と利益が伸びた。その他の事業は投資フェーズの事業が大半であり、収益を求めない方針だ。
自己資本比率80%以上と財務基盤は安定
2. 財務状況と経営指標
2018年12月期末の総資産は前期末比1,170百万円増の26,821百万円となった。そのうち流動資産は892百万円増であり、受取手形及び売掛金と現金及び預金の増加が主な要因である。固定資産は278百万円増であり、投資その他の資産及び無形固定資産の増加が主な要因である。現金及び預金は11,022百万円と潤沢である。
負債は前期末比424百万円増の4,450百万円となった。そのうち流動負債は602百万円増であり、その他の流動負債や1年内返済予定の長期借入金の増加が主な要因である。固定負債は177百万円減であり、繰延税金負債及び長期借入金の減少が主な要因である。銀行からの借入残高は、1年内返済予定の長期借入金100百万円のみである。
経営指標(2018年12月期末)では盤石の安全性を誇る。流動比率が399.9%と短期の安全性の基準となる200%を大きく上回る。自己資本比率が81.9%と中長期的にも安全な財務体質である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<SF>
1. 2018年12月期通期の業績概要
船井総研ホールディングス<9757>の2018年12月期通期の連結業績は、売上高が前期比16.1%増の21,697百万円、営業利益が同6.8%増の4,946百万円、経常利益が同7.0%増の5,008百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同10.7%増の3,549百万円と7年連続の増収増益となった。売上高、各利益ともに2年目を迎える中期経営計画の計画値も順調に達成した。
売上高に関しては、経営コンサルティング事業を始め、すべての事業が増収となり好調だった。主力の経営コンサルティング事業では「月次支援」や「プロジェクト」などのコンサルティング業務が堅調だったのに加え、顧客企業のWebでの集客を支援する「リスティング」業務が高い伸びを示した。業種別では、強い基盤を持つ「住宅・不動産」、「医療・介護・福祉」で前期比20%前後の高い伸び率となった。ロジスティクス事業は物流コンサルティング業務、物流オペレーション業務、物流トレーディング業務ともに堅調だった。その他事業は、新設されたHR Force(ダイレクトリクルーティング事業)及び新和コンピュータサービス(システム開発事業)の売上高が加わり、前期比80%近い成長となり、全社の増収に貢献した。
営業利益に関しては、各事業とも計画どおりである。経営コンサルティング事業が圧倒的な収益力で全社の利益の大半を稼ぐ構造は2018年12月期も変わらない。上期は苦戦したが、セミナーを積極化させた下期は大きく利益を伸ばし、通期では前期比8.5%の増益となった。ロジスティクス事業も前期比18.5%増と利益が伸びた。その他の事業は投資フェーズの事業が大半であり、収益を求めない方針だ。
自己資本比率80%以上と財務基盤は安定
2. 財務状況と経営指標
2018年12月期末の総資産は前期末比1,170百万円増の26,821百万円となった。そのうち流動資産は892百万円増であり、受取手形及び売掛金と現金及び預金の増加が主な要因である。固定資産は278百万円増であり、投資その他の資産及び無形固定資産の増加が主な要因である。現金及び預金は11,022百万円と潤沢である。
負債は前期末比424百万円増の4,450百万円となった。そのうち流動負債は602百万円増であり、その他の流動負債や1年内返済予定の長期借入金の増加が主な要因である。固定負債は177百万円減であり、繰延税金負債及び長期借入金の減少が主な要因である。銀行からの借入残高は、1年内返済予定の長期借入金100百万円のみである。
経営指標(2018年12月期末)では盤石の安全性を誇る。流動比率が399.9%と短期の安全性の基準となる200%を大きく上回る。自己資本比率が81.9%と中長期的にも安全な財務体質である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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