■中長期の成長戦略
1. 人材・設備への投資を積極的に行い、安定した企業としての足場を固める
天昇電気工業<6776>は特に中期経営計画等は発表していないが、以下のような目標を掲げて、必要な施策を実行していくと述べている。
(1) 持続的な成長が可能な企業体質への足場固め
そのために人材の採用は積極的に行い、設備への投資も継続する。
(2) 内需型の製品を拡充し、自動車向けの比率を下げる
現在は売上高の約55%が自動車向けとなっているが、この比率を約35%程度までにすることを目標としている。これは、自動車向けの売上高を減らすのではなく、内需型の製品を拡充して全体の売上高を増加させることで、相対的に自動車向けの比率を下げようというものだ。
2. サイバーセキュリティ対策について
昨今、世間で懸念されているサイバーセキュリティへの対応について同社では、一般的なファイアーウォール、アンチウィルス等の対策を講じている。また、諸々のシステム投資は継続的に行い、サイバー対策の強化も進めている。
■株主還元策
前々期は9年ぶりに復配(年間3円)。今後は更なる増配を目指す
同社は2016年3月期までの9年間は業績が不振であったことから無配を続けていた。しかし前述のように2017年3月期には大幅増益を達成、収益基盤も安定してきたとの判断から、年間3円の復配を果たし、今期(2019年3月期)も年間3円の配当を予定している。しかし経営陣は、「復配したとはいえ、決して高い水準ではないので、今後も業績を安定させ少しずつだが増配をしたいが、足元の事業が好調であることから、設備投資を優先することも有り得る」と述べており、今後の業績動向、設備投資計画や配当水準には注目する必要があるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<MH>
1. 人材・設備への投資を積極的に行い、安定した企業としての足場を固める
天昇電気工業<6776>は特に中期経営計画等は発表していないが、以下のような目標を掲げて、必要な施策を実行していくと述べている。
(1) 持続的な成長が可能な企業体質への足場固め
そのために人材の採用は積極的に行い、設備への投資も継続する。
(2) 内需型の製品を拡充し、自動車向けの比率を下げる
現在は売上高の約55%が自動車向けとなっているが、この比率を約35%程度までにすることを目標としている。これは、自動車向けの売上高を減らすのではなく、内需型の製品を拡充して全体の売上高を増加させることで、相対的に自動車向けの比率を下げようというものだ。
2. サイバーセキュリティ対策について
昨今、世間で懸念されているサイバーセキュリティへの対応について同社では、一般的なファイアーウォール、アンチウィルス等の対策を講じている。また、諸々のシステム投資は継続的に行い、サイバー対策の強化も進めている。
■株主還元策
前々期は9年ぶりに復配(年間3円)。今後は更なる増配を目指す
同社は2016年3月期までの9年間は業績が不振であったことから無配を続けていた。しかし前述のように2017年3月期には大幅増益を達成、収益基盤も安定してきたとの判断から、年間3円の復配を果たし、今期(2019年3月期)も年間3円の配当を予定している。しかし経営陣は、「復配したとはいえ、決して高い水準ではないので、今後も業績を安定させ少しずつだが増配をしたいが、足元の事業が好調であることから、設備投資を優先することも有り得る」と述べており、今後の業績動向、設備投資計画や配当水準には注目する必要があるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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