今週の日経225相場予想 90日の休戦合意でリスクオフ?(12/03週)

著者:山口哲也
投稿:2018/12/03 13:23

【先週の日経225の動向と今週の主要イベント】

【今週の主要経済指標】
先週の日経225(TFX)は大幅反発。週初、21,588円で寄り付いた日経225(TFX)は、大阪での2025年万博開催の決定に加え、パウエルFRB議長のハト派的なスピーチを受けた米国株の上昇も追い風となり、一時22,500円台まで上昇。その後は22,550円を上値に22,000円台前半での推移となりました。
今週の主な経済指標は図のとおりです。それ以外には12月5日に予定されるパウエルFRB議長の議会証言(今後の金融政策について先週同様ハト派な内容となるのかどうか)と、12月6日のOPEC総会(ロシアなどが提案している減産が合意に至るかどうか)にも注目です。なお、12月1日、トランプ大統領が12月5日を国民追悼の日に定めると発表したことで、ニューヨーク証券取引所、ナスダックの米株式・オプション市場などが休場となります。

12月は今週とFOMCや日銀、イギリスのEU離脱議会承認などがある17日週に注目していますが、特に今週は休場も含めてイベント目白押しで引き続きボラティリティが高まる可能性があります。

【日経225(TFX) 週足 チャート】

【日経225(TFX) 週足 チャート】
日経225(TFX)の週足チャートです。
先週までは価格が各移動平均線を下回っていましたが、米中首脳会談の結果を受けて週明けはそれぞれの移動平均線を上回って寄付きました。各移動平均線は上から13週、26週、52週となっており、ストキャスティクスも上昇傾向を示唆していますが、23,000円前後は今年の春から夏場にかけての高値水準になっていることもあり、価格が上昇する場合は23,000円を上回る水準で値固めできるかどうかに注目です。
逆に、各移動平均線を再度割り込むようであれば、引き続き、戻り売りとなります。

【日経225(TFX) 日足 チャート】

【日経225(TFX) 日足 チャート】
日経225(TFX)の日足チャートです。
日足チャートも今週に入り価格が200日移動平均線と一目の雲を上回って寄付きました。終値ベースで雲を上回って引けるようであれば三役好転となり買いサインになります。
ただし、遅行スパンの上に雲があるため、これらの水準では上値が重くなりそうです。

逆に、再度、雲や200日移動平均線を下回るようであれば、ストキャスティクスも高い位置にあることから、戻り売りを考えたいところです。先週末のG20や米中首脳会談で、世界経済が大きく変化したわけではないため、個人的には売り目線で見ています。

このコメントは弊社テクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

追記 (12/4 8:59)

※ジョージ・H・W・ブッシュ元米国大統領の死去に伴う国民追悼の休日となります。
これに伴い、米国市場が臨時休業となります。
また、米国で5日に発表される予定の経済指標の一部(ADP全米雇用報告、ISM非製造業景況指数など)が1日後ずれします。
山口哲也
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想