NY株安でリスクオフの流れ 21500-21900のレンジ◆あすなろ投資顧問 加藤あきら◆

著者:加藤あきら
投稿:2018/11/13 08:04

NY株安でリスクオフの流れ

●週明け12日のNY株式市場は、アップルやゴールドマンが下げを主導し大幅続落。この日はベテランズデー(退役軍人の日)の振り替え休日で米債券市場が休場、アップルに顔認証センサーを供給するルメンタムが大口顧客から供給の大幅削減を要請されたとして業績見通しを下方修正したことから、NY株式市場は売りに傾いた。アイフォーンの販売不振が警戒されたアップルが大幅安となり、リスクオフの売りが拡大。マレーシアの政府系ファンドの不正に組織ぐるみの関与が疑われている金融のゴールドマン・サックスが急落したことも相場を押し下げた。ダウは終盤にかけて下げ幅を拡大し、10月10日(831ドル安)以来約1カ月ぶりの大幅安で今年7番目の下げ幅を記録。ゴールドマンとアップルでダウ平均の約183ドル分を押し下げた。

□ダウ工業株    25387.18(-602.12)▼2.32%
□ナスダック     7200.87(-206.03)▼2.78%
□S&P500    2726.22(- 54.79)▼1.97%

●本日の日経平均はNY株安でリスクオフの流れで売り先行と読む。CME日経平均先物の終値は2万1775円で、昨日の東京市場の日経平均終値2万2269円と比べ490円ほど安い水準。本日早朝の大阪取引所の日経平均先物(夜間取引)終値は2万1840円。

日経平均株価と上下の節目
 ────────────
 2万2364円 200日線
●2万2269円 昨日終値
 2万2248円 5日線
 2万2238円 25日線
 2万2056円 一目転換線
 2万1775円 CME日経平均先物

●NY原油(WTI)は11日連続下落。12月のOPEC総会で減産を協議する見通しとなったことから買い優勢となる場面もあったが、NY株の大幅安やトランプ米大統領が「サウジやOPECが減産しないことを願う」とツイッターに投稿したことなどが原油相場を圧迫し、60ドルを割った。

●今週の主な予定 
 
13日(火)
独ZEW景況感指数(11月)
米財政収支(10月)
安倍首相、ペンス米副大統領と会談
ミネアポリス連銀総裁、講演

14日(水)
日本GDP・1次速報値(第3四半期)
中国小売売上高(10月)
中国鉱工業生産(10月)
独GDP速報値(第3四半期)
英消費者物価指数(10月)
英生産者物価指数(10月)
米消費者物価指数(10月)
パウエルFRB議長、講演
クオールズFRB副議長、下院議会証言

15日(木)
米小売売上高(10月)
米輸入物価指数(10月)
クオールズFRB副議長、上院議会証言
ミネアポリス連銀総裁、講演
APEC閣僚会議

16日(金)
米鉱工業生産(10月)
米対米証券投資(9月)
シカゴ連銀総裁、講演

17日(土)
APEC首脳会議

※予定は変更することがあります。
配信元: 達人の予想