次の暴落で底打ちか

著者:西村剛
投稿:2018/10/29 16:55

もう一段の下げに備える

29日の日本株市場は下落しました。日経平均株価は前日比0.1%マイナスの21149円80銭、マザーズ指数は前日比4.0%マイナスの838.0ポイントとなりました。直近の株価下落の反動で日経平均株価は前場こそ堅調に推移しましたが、後場に入りマザーズ指数が大きく下落したことを嫌気し日経平均株価もマイナスで終了しました。

日本株の下落がとまりません。日経平均株価こそ下値の支持線である24ヶ月移動平均線近辺で踏みとどまっていますが、マザーズ指数に関しては60ヶ月移動平均線も大きく下回っており、下値の目安が見当たらない水準にまで下落しています。さすがにこの水準まで新興株が下落すると個人投資家の追証売りが発生している模様で悲壮感も漂い始めています。

相場全体が底打ちするタイミングでは、市場全体に大きな悲壮感が漂います。現状の悲壮感は私の感覚ではまだ3,4割といったところでもう一段株価が大きく下落したところで短期的な底打ちではないかと考えています。ですのでもう一段の下落は視野に入れておくべきでしょう。

私が日々監視している暴落銘柄数は29日現在47銘柄となっており、25日6銘柄、26日19銘柄、29日47銘柄となっており、数字上では2016年2月の下落と同じような展開となっています。2016年2月では、9日22銘柄、10日39銘柄、12日256銘柄となって底打ちしており、もう一段、マザーズ指数で5%程度の大きな下落があった場合、リーマンショック級の下落でなければ、タイミング的には短期的に底を打つ水準にまで来ています。早ければ今日、明日にも底を打つかもしれません。

ただ個人的に今回の暴落は底打ちのタイミングよりもむしろ手仕舞いのタイミングが難しいのではないかと考えます。仮に底打ちしたとしても、11月に米国中間選挙を控えておりそれまで様子見姿勢の投資家が多いと考えます。ですので暴落後の初動の反発は短期的に終わるかもしれません。このあたりを十分に意識しておいてください。30日の日経平均株価は大幅安と予想します。


西村剛
フェアトレード株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想