為替は株価主導の展開

投稿:2018/10/24 14:06

為替は株価主導の展開

NYダウ日足  200移動平均線(青線)  出典:ロイター                           出典:ロイター
世界的に株価が乱高下していますが、安全通貨のドルと円が同じ方向に動くため、ドル円は112円から113円のレンジが続いており、方向感が出にくい状況です。とはいえ、為替は株価主導の展開であることは間違いなく、引き続きNYダウの値動きがポイントとなりそうです。

NYダウのチャートを見ると現在200日移動平均線の差し掛かる25,160ドル付近で推移しています。NYダウは長期上昇局面でこの200日移動平均線にサポートされてきた経緯があり、ここがサポートされるか、下方にブレイクするかが分岐点となり、踏ん張りどころでもあります。

中東情勢、米中貿易戦争、欧州情勢(イタリア予算&ブレグジット)といったリスク要因が好転してくればNYダウも上昇トレンド再開となるが、200日移動平均線を下方へブレイクした場合、今の世界的なモメンタムであれば下げ足は加速しやすいと考えます。また、NYダウが弱いと中間選挙前にトランプ大統領が「ドル高は許さん」「FEB利上げは許さん」といった発言の可能性もあり、ダウンサイドにやや警戒感を強めています。ドル円は112-113円のレンジがワークしており、上下がしっかりしているものの、112円ミドルより上の価格であれば戻り売りの戦略で臨みたいと思います。
井口喜雄
トレイダーズ証券 為替ディーラー
配信元: 達人の予想