好調な米ファンダメンタルを裏付ける形となるか

投稿:2018/10/03 14:40

好調な米ファンダメンタルを裏付ける形となるか

イタリア財政不安のほか、米中貿易問題などリスク要因が混在するマーケットもドル円はわりと底堅い展開が続いています。要因として昨夜NYダウが史上最高値を再更新したほか、テクニカル面でもドル円は年初来高値の113.39円を上抜けしていることがあげられます。本日は、米経済指標でADP雇用統計やISM非製造業景況指数が予定されており、好調な米ファンダメンタルを裏付けることができるかが注目です。

ADP雇用統計とISM非製造業景況指数ですが現時点での市場予想はこのようになっています。

ADP雇用統計:18.5万人
ISM非製造業景況指数:58

ADP雇用統計は今週金曜に予定される米雇用統計の前哨戦となり、18.5万人の増加と今回も良好な数字が予想されています。一方、ISM非製造業景況指数ですが、今週の月曜日に発表があったISM製造業景況指数が1.5ポイント悪化しており、ISM非製造業景況指数も予想を下回る可能性が高いだけに要警戒です。
しかし、これら経済指標でよほどネガティブな数字が出ない限りはFRBによる利上げ継続方針が変わることはありません。指標結果が予想通りであればドルの支援材料となりそうです。また、パウエル議長が昨夜の講演で米景気について「見通しは非常に良好」と述べたように今は米国の高金利、好調な経済を素直に好感するマーケットだと思います。
井口喜雄
トレイダーズ証券 為替ディーラー
配信元: 達人の予想