買い方ペースの相場が続き、日経平均は

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/10/01 16:32

連日でバブル崩壊後の高値を更新しました

日経平均は+125円高の24245円と続伸しました。

朝方は、円安ドル高の進行を受けて高く始まると、米国株時間外取引の上昇も支えとなったほか、米国とカナダが北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉をめぐって大枠合意したと伝わったことも支援材料となって一段高となり、高値では+186円高の24306円まで上昇しました。

買い一巡後は、上昇ピッチの速さに対する警戒感から上げ幅を縮小する場面もありましたが、大引けにかけては持ち直しました。

日経平均は連日でバブル崩壊後の取引時間中の高値を更新しており、終値ベースでも1月23日の年初来高値24124円を更新して、1991年11月13日以来となる約26年10ヶ月ぶりの高値で終わっています。

 寄り前に発表された日銀短観では大企業・製造業の業況判断指数(DI)がプラス19と、市場予想を下回って3四半期連続で悪化したものの、相場への影響は限定的でした。

東証1部の売買代金は2兆4411億円、騰落銘柄数は値上がり958銘柄、値下がり1079銘柄、日経225採用銘柄では値上がり117銘柄、値下がり99銘柄でした。

ファーストリテが約34円、東京エレクが約13円など、日経平均を押し上げています。

日経ジャスダック平均は続伸、東証マザーズ指数は小幅反落しました。

日経平均のテクニカル指標はまだ軒並み高値圏を示唆した状態が継続しています。

引き続き買い方のペースで動いており、売り方は買い戻しを進めざるを得ない展開となっています。

相場が上がれば売り方はロスカットのために買い戻しを進めますので、さらに上昇となります。

相場の過熱感は誰もが意識するところですが、まだこの先物・オプションの売買に絡んだ戦いが続くと、たとえ行き過ぎた水準でも指数は上昇する可能性が残ります。

きょうは東証1部全体では値上がり銘柄よりも値下がり銘柄の方が多くなっていますが、日経225採用銘柄では値上がり銘柄数の方が多くなっていますので、この先物・オプションの売買に絡んだやりあいが続いていることがわかります。

このような展開になってもやはりある程度のスピード調整が起こるまでは買いのイメージは持てませんので、いまはとにかく段階的に利益確定売りを進めるところだと思います。

もしどうしても買う場合には、リスクが高い位置で買うことになるわけですから、相場が下落に転じたときには大きく下落する可能性があることは覚悟をした方がいいと思います。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想