ネックラインの攻防戦へ

著者:菊川弘之
投稿:2018/08/08 17:30

円高傾向の強い8月

台風13号が迫っている日本だが、欧州タイムに入って、111円を割り込んできたドル円は、7月26日安値(ネックライン)を割り込むと、パターン分析からはダブルトップ完成となる。心理的節目110円水準に位置する一目均衡表の雲が下値支持帯だが、雲の厚みは薄くなっており、支持線としての信頼性が落ち込む時間帯。
 ネックライン割れなら、一目均衡表からは、N=109.55円、V=108.99円などが下値目標としてカウントできる。
 8月9日から日米貿易協議がスタートし、8月15日は、9月決算期のヘッジファンド解約45日前ルールが意識される時間帯でもある。同時間帯は、対等数値やメリマンの重要変化日とも重なる。変動幅の小さい相場が2018年上半期は継続してきたが、過去の季節傾向(8月3日当欄参照)からは円高傾向の強い8月以降は、ドル円市場にも波風が立ってくるかもしれない。
菊川弘之
日産証券調査部 主席アナリスト
配信元: 達人の予想