以前のように「円買い一辺倒」ではないリスク回避姿勢 - つまり「大きくは下がらない」…!?
◆一時上値を模索も、米中貿易戦争懸念が再燃
※ご注意:予想期間は7月12日と表示されていますが、本日(7月11日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。
“7/3高値(111.136円)”を突破、ジリジリながらも“5/21高値(111.393円)”を模索する動きは、「ひょっとして…」を窺わせるものでした。
しかし「越え切る」には至らず、“111.20円水準”へと押し戻されていきました。
さらに『米国は2000億ドル相当の対中追加関税公表の方針』との報道が飛び込んだことで「米中貿易戦争懸念が再燃」し、“110円後半”へと再び値を落とすに至りました。
◆これまで以上に“神経質な値動き”…?
「すぐに払拭する」といった類の話ではないだけに「今後も燻る」とは想定していましたが、まさかこのタイミングとは…。
“巻き戻し”が先行した直後なだけに、これまで以上に“神経質な値動き”となる可能性は考えざるを得ないところです。
◆ただし「このまま報復合戦に突入」と見るのは甚だ疑問!?
ただし「米中両経済共倒れ」を促しかねない事態であるだけに、「このまま報復合戦に突入」と見るのは甚だ疑問、「(両国共に)落とし処を探る」と考えるのが自然です。
もう一つ、前記米国措置をマクロ的に見れば、「米経済への影響は軽微(GDP比0.6%程度?)」といわざるを得ません。
そう考えると、今回の措置は「やはり“ディール(交渉材料の一つ)”」…?
もちろん中国が対抗措置を講じるようなことがあれば、“さらにリスク回避へ傾斜”というイメージの台頭は避けられないと見られます。
このため楽観はできませんが、それでも現在の“リスク回避”は「以前のような円買い一辺倒」ではなく、「円買いと共にドル買いが進行」になりがちであるのも事実です。
つまり「レンジ内の推移は変わらず」を基本とし、「大きくは下がらない」をと考えながら、「押したところは買い拾い」を続けたいところです。
◆ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:111.872(1/11高値、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:111.690(1/12高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:111.481(1/18高値、週足・一目均衡表先行スパン上限)
上値2:111.393(5/21高値、7/10高値、週足・一目均衡表先行スパン下限、ピボット1stレジスタンス)
上値1:111.213(7/10高値後の76.4%戻し)
前営業日終値:111.080
下値1:110.795(7/10安値、7/4~7/10の50%押し、ピボット1stサポート)
下値2:110.686(7/4~7/10の61.8%押し)
下値3:110.464(20日移動平均線、ピボット2ndサポート)
下値4:110.353(7/9安値)
下値5:110.275(7/4-5安値、6/25~7/3の50%押し、日足・一目均衡表基準線、ピボットローブレイクアウト)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。
10:58 ドル円 抵抗・支持ライン追加
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